アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
隠した気持ち。
-
瞼が重い。
昨日、泣きながら寝たからだろうか。
「…んー、」
「まこ」
…う、幻聴かよ。どんだけ、俺ひろのこと好きなんだよ。
…自分で思っといて、だいぶキモいな。
「起きろ、もう10時だぞ、まこ」
ゆっくりと、目を開けると、薄ら笑いをするひろがいた。
…幻覚とか笑えねぇぞ。
「…ほんもの?」
つい口を出たのは、そんな言葉で。
逆にここまでリアルな幻覚あったら、すげぇわ、と突っ込みたくなった。
「寝ぼけてんのか?はよ」
頭を撫でられて、思わず顔を布団の中に隠す。
なんだこれ、なんだこれ。
いつものことなのに、自覚した途端すげぇ恥ずかしい…!
「…まだねみぃのか?」
心地よい低音に、顔は熱くなる一方だ。
どうしよう、布団から出れない。
「ね、眠くはない。お、俺変な顔だから、今日!」
「なんだそれ」
ひろが笑ってるのが分かる。
多分瞼腫れてるし、ほんとに変な顔だからな、嘘は言ってない。うん。
「布団取るぞ」
笑止んだひろが恐ろしいことを言う。
なんだよ、いつも、俺なんか放っておくじゃん。
俺の動揺も知らずに、ひろは俺から最後の砦の布団を奪う。
なんてことだ。
「…まこ、泣いたのか」
するっと頬を撫でるひろの指。
思わずびくっとしてしまう。
「なんで泣いた」
裕太と違って、ひろは真っ正面から、聞く。
俺も今までは答えてた。
ひろに聞いてほしいことだったから。
でも、…今回のは、さすがに言えない。
「…ごめん、言えない」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
7 / 21