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「お前んち、金持ちだったんだな」
呟くと、竜樹が慌てて否定してくる。
ぶんぶんと首を振る姿を見て、大型犬を想像して笑う。
「ち、違いますよー!この家は金持ちのおじいちゃんが結婚祝いにくれただけで、 別に俺んちは…」
ってそれも金持ちに変わりねーじゃん。
と笑っていると、竜樹が心配そうにこっちを見てくる。
「せ、先輩…?怒ってますか?」
「これぐらいで怒る訳ねーじゃん。たつきお前俺をどういう人間だと思ってる訳?」
「えっと、金の亡者」
「くっそ、てめ」
クレープ屋でやったように竜樹の髪の毛をぐしゃぐしゃにする。
俺は竜樹のベットの上。竜樹は床だから、高さが丁度いい。
「ぬおっ、せんぱい俺だってね!怒りますよ!」
「お?怒ってみろよー!」
笑いながら、引き続きぐしゃぐしゃとやっていると、腕を掴まれる。
外そうとしても、力の差が悔しい、取れない。
「悪かったって、たーつ。ごめんな?」
あやすように、竜樹に言う。
俺がたつって呼ぶのは、自分が悪かったと思っている時だ。
「先輩は、」
「ん、なんだよ?」
聞こえなかった、と続くはずの言葉は消えた。
俺は、竜樹にキスされていた。
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