アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
整理
-
クラス発表の日、俺はひろと離れたことがめちゃくちゃ悲しかった。
裕太と友達になれたのは、結果オーライだけど、それでも、その時はひろが隣にいない教室が酷くつまらなく思えた。
でも、今はそれを本当に感謝している。
だって、叶とひろが一緒にいる場面を一日中見させられるなんて、ただの拷問としか思えない。
俺に対するいじめだ。
「まっこと〜これ手伝え」
諒が何故か命令口調で話しかけてくる。
こいつはいつもこんな感じだよな…
ちなみに今は来たる文化祭に向けてのLHRの時間だ。
俺のクラスは…えーと、…まぁ、何かしらやるんだろ、こうして準備してるし。
「なにやんの?」
「なんか花?これで花?作れって」
「お前テキトーすぎ…」
多分諒と俺テキトー具合いい勝負だ…
なんとなく、クラス委員長がやって欲しいことが分かったので諒と地味な作業を繰り返す。
裕太は実行委員なので、クラスにはいない。めっちゃ忙しいらしく、失敗したと言っていた。
「なーなー、うちのクラスってなにやんの?」
諒に今更感半端ないことを聞いてみると、睨まれた。さっきのテキトー発言を引きずっていたらしい。
「お前こそちょーテキトーじゃねぇかよ〜おい、皆こいつうちのクラスなにやるか知らねぇんだけど〜」
裏切り者の諒は、俺が話を全く聞いていないという事実をあっさりと皆に言いふらす。
おい、俺めっちゃ睨まれてるんだけど!
「あんたバカ!?うちは喫茶店だよ!」
睨みつつ、啖呵切りつつ、教えてくれるクラス委員長はなんだかんだ優しい。女にしては怖いけど。
「喫茶店か…えっ俺味見係したい」
「お前女子に殺されるぞ」
流石に虫がよすぎると諒に注意されました。
いや、わかってるけどさぁ。
ここ最近、竜樹とも気まずい雰囲気が続いていて、甘いもの弾丸ツアーにも全然行っていない。
「俺の脳みそが糖分を欲している……砂糖を……」
花を作るのを放り投げて呻いているとそこらへんの女子たちから飴玉が次々と投げられてきた。
いや、どっちかっていうと痛めつけるために投げられてるよね。
…まぁ、糖分は糖分。色んな種類の飴を物色しながら、花作りを再開する。
最近、俺は竜樹だけじゃなく、ひろにも会っていない。
いや、正しくは俺がめっちゃ避けてる。異常なほど避けてる。避けすぎておかんとおとんにとても心配された。申し訳ない。
だって、なぁ…
ひろと一緒にいると俺は延々ループな思考に陥ってしまうのだ。
抜け出せないぐるぐるとして、鬱々としている思考に。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
17 / 21