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監 禁 【kyrt】
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「レトさん、飯だぞ」
ジャージ姿のキヨ君は、お盆に乗せた何かのおかずのどんぶりを
俺のいるベットの前の机に置いた。
「はい、あーん」
キヨ君はスプーンにおかずを乗せ、俺の口の前に差し出す。
とても食べる気になれなくて首を横に振った。
それに振動して鳴る金属音。
「レトさん、ここにきてロクに食べてねえじゃん。
俺の手作りだぞ」
『ダメだよ、キヨ君の作ったものなんて食べれたもんじゃないわ』
そう言おうと口は開くが、閉じる。
そんなこと今言えば殺されたいが為のようなもの。
「なあ、」
ここに来て何日経った?
うっしーは…どこへ?
「おい」
優しい口調だったのが、一瞬で低い声に変わる。
ピクリ、と体が跳ねる。
キヨ君は俺を睨みつけ、スプーンを落とした。
カシャンとスプーンの音がする。
だけどその方を見れずにキヨくんから目が逸らせずじまい。
目を逸らせば、たちまち彼は壊れてしまう、そう思った。
「…あーあ、レトさんが食べてくれないから落としちゃったわ」
「き、キヨく」
「レトさん、うっしーはもう俺が消したから」
まるで人の心でも読んでいるのかと疑うくらい
彼は勘が鋭くて
とても怖かった。
そうしたら、そうすれば、じゃない。
俺はまた、取り返しのつかないことをしてしまってたんだ。
熱い液体が頬を流れる。
視界がボヤけて、嗚咽が止まらなくなった。
急に、身体が反転し首につけているものがめり込んで、痛みを伴う。
俺の上にまたがったキヨ君は、俺の着ていたパーカーを捲り上げた。
ああ、またこうだ。
「なぁ、レトさん」
「キ、ョく…」
わき腹やお腹を直で撫でられ、思わず身をよじる。
それほどキヨくんは俺に扱い慣れていた。
「……いつになったらあいつを忘れられるわけ?」
キヨ君の目は、もういつものキヨ君じゃない。
「んっ」
答える時間もくれずにキヨ君は俺にキスをした。
うっしーにしかされたことはない。
キヨ君のキスは長くて 深くて乱暴で
重力に逆らえず
息も絶え絶えになり、
引きはがそうと胸を押しても つながれた両手の手錠がガシャガシャと音を立てるだけ
離せるわけがなかった。
キヨ君のつけているネックレスが、首筋に当たって気持ち悪い。
顔を離して俺を見つめて、またキスをする。
欲情した顔。
キヨ君の手は、徐々に下枝の方を弄ぶ。
「あッ…い、や…!」
それに出したくない声がでてしまう。
「レトさん、髪さらさら」
「もう我慢できねえ」
あぁ、最悪だ。
うっしーとはそこまでやってないのに。
「なぁ、レトさん」
「レトさん」
「レトさん」
「レトさん」
どうしてこんなことになったのか?
声は出てしまえば止まらない―――。
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