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朝練
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休みの日も一応部活。
弱小チームだから、休日練習はほとんどない。
今回は、練習試合が入ったので、たまたま朝練をすることになった。
それくらいやる気のない部活だ。
顧問の先生は力のあるやり手だって聞くけど、部活では妙に大人しい。
キョウヤもオレもそこそこ運動ができるし、他のメンバーも下手じゃない。
でも、何故か試合に勝てない。
3年生にはすんげー上手い先輩だっている。
性格に問題アリな人だけど。
「サクちゃん、おっはよ♪今日も可愛いね。」
「おはよーございます。」
「あはっ。なに?その嫌そうな顔。ますます可愛い。抱き締めたくなる。」
「なんなんっすか、その可愛いっての。オレ、可愛くねぇし。」
「無自覚は罪だねー。」
「へ?」
「そのマヌケな顔すら可愛いとか犯罪だわ。」
「なにそれ。」
「ツンなとこも可愛い。」
頭をわしわしと撫でられた。
別に髪型なんて気にしてないからいいんだけど、キョウヤがすげー睨んでる。
カスミ先輩って、チャラくて軽いが、何故か人気者だから、キョウヤのやつ、ヤキモチやいてんじゃねぇかな。
仕方がないので、不機嫌な幼なじみのそばへ行ってやることにする。
「そんなに膨れるなよ。」
キョウヤの横腹をつつく。
プイッと顔をそむけられた。
「んだよ。ヤキモチか?」
そんなにカスミ先輩としゃべりたいならそばに来ればいいのにな。
「…サク…。」
いつもより低い声。
普段から低くてよく通る声だけど、これは不機嫌な声。
「怒るなって。」
キョウヤの肩に手を置いて、ポンポンしてみる。
眉間にシワを寄せてるし。
何、そのおっかない顔。
でも、じーっとキョウヤの顔を見つめる。
怒っててもキレイな顔だよなぁ。
キョウヤは、オレの目を見ない。
「なぁ、キョウヤ?」
「…。」
「なぁってばー。」
「…サクは、わかっていない。」
「へ?」
「オレがどうして怒っているのかわかっていない。」
「わかるって。」
「本当?」
「んっ!わかる。何年幼なじみやってると思ってんだ!」
みんなの憧れのカスミ先輩としゃべったのがうらやましいんだろ!
「…絶対わかってない…。」
ため息つかれちまった。
くしゃくしゃになったオレの髪の毛を優しく撫でて整えてくれる幼なじみの目はいつの間にか穏やかになっていた。
「キョウヤ、機嫌直った?」
「まだ。」
頭をなでなでし続けてくるから、大人しく撫でられている。
頬や首筋もなでなでしてくるから、ちょっとゾクゾクしてきた。
耳たぶをぷにぷにしてきたり、挙げ句の果てには下唇を摘んできた。
「んー!」
「サクはオレのものだ。」
「オレはオレのもんだよ!」
「おーい!百瀬と黒羽!いつまでイチャイチャしてんのー?アップ始めるよー?」
コハクに呼ばれて体育館へ向かった。
今朝、キョウヤはイッたからいいけど、オレは結局出さずに終わってるから、ちょっと触られただけで身体が熱くなる。
部活で走りまくれば発散されるとは思うけど!
キョウヤってカスミ先輩のこと好きだったんだなぁ。
ってか、キョウヤの好きな子って、男?
貧乳って言ってたし。
笑顔が可愛い子としか言ってないもんなぁ。
そういや、カスミ先輩、笑顔可愛いよな。
もしかして、キョウヤの好きな人、カスミ先輩か?
だから、オレと喋ってヤキモチやいたのか?
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