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団欒
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「良かったな。キョウヤ。記憶はまだ曖昧なようだけど、サクくんとも仲良くしてるみたいだし。」
キョウヤの親父さんとオレたちの家族で晩ご飯を食べることになった。
キョウヤの親父さんはいつも忙しくて、滅多に一緒にご飯を食べることがない。
キョウヤはいつもオレんちで飯を食って、風呂も入って、オレの部屋に泊まる。
たまに親父さんがいる時だけ、家に帰る。
今まではそうしていた。
だから、今日は親父さんがいるから、キョウヤは家に帰っちゃうのかも。
「しかし、キョウヤがサクのこと忘れちまうとは意外だったな。他のこと忘れてもサクのことだけは忘れないもんかの思ってた。」
オレの親父がキョウヤにそんなことを言った。
「サクのことは思い出せないけど、大切な幼なじみで親友だってことは、この1週間でよくわかりました。」
「へえ、幼なじみで親友なだけなんだ。」
「…今はそうですけど。」
「けど、なんだよ。」
「もっと親しくなりたいと思っています。」
「サクを嫁にやるつもりはない!」
「必ずいただきたきます。」
「はぁ?!やんねぇし!」
「ロウ君、そろそろキョウヤ君のこと休ませてあげなきゃ。アタシたちももう寝ましょう?キョウヤ君パパはどうする?」
「オレは帰ります。キョウヤは?」
「サクと一緒にいたい。」
「サク君、キョウヤのことお願いできる?」
「え、うん!もちろん!」
やったぁ、キョウヤ、泊まってくれるんだ。
嬉しい!
「セックスすんなよ!イチャイチャ禁止!」
「サクのお父さん、サクをお嫁にもらうまでは中出ししませんので、ご安心ください。ただ、イチャイチャはしますけど。」
「ダメだし!イチャイチャ禁止だし!」
「親父うるさいっ!」
「ほらほら、ロウ君、あまり怒んないの。アタシがロウ君のこと可愛がってあげるから。子離れしなさいよね。」
「サキ…。」
「じゃあ、オレはそろそろ帰ります。サキさん、ご馳走様でした。美味しかったです。ありがとう。」
「キョウジ君、いつでも来てね。お仕事頑張りすぎちゃダメよ?でも、キョウヤ君のことは安心して預けてくれていいからね。」
「サキさん、ありがとう。」
「ん!おやすみなさい!キョウジ君。」
「サク!今日は、お父さんと寝よう。家族で川の字になって寝よう。キョウヤもその川の字の間に寝かせてやる。」
「ロウ君。」
「サキ…。」
「キョウヤ君とサクの邪魔をしちゃダメよ?キョウヤ君の記憶が戻るかもしれないんだから、邪魔しないのよ。」
「キョウヤ…、サクの嫌がること、するなよ?」
「そんなこと絶対しません。」
「もう!親父うるさいっ!」
母ちゃんに引っ張られて寝室に連れて行かれるオヤジ。
キョウヤの父さんを二人で見送るために玄関へ向かった。
「キョウヤ、ごめんな。こんなときにも頼りにならない父親で。」
「父さん、謝らないで。いつも仕事を頑張ってくれてありがとう。それに、サクとの関係を認めてくれてありがとう。」
「キョウヤが幸せになってくれることが、一番嬉しいよ。」
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