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Yes or はい【kngr】
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※コネシマサイド
「選択肢を選ばせてやる」
そうグルッペンに言われて早三日。
ここまで様々な選択肢を与えられてきたが、解せないものばかりや。
例えば、俺がタバコを吸おうとする。その時ライターが切れていたとき、丁度隣にいたグルッペンはというと。
「火、いるか?別に使わなくてもいいゾ?」
そんなん“はい”しか言えへんやろ!
確かに拒否権もらったけど、そうじゃない。もっと、重要なときとかあるやろ?
「……シッマどうした?貧乏揺すりが酷いで?」
俺が頭を抱えて、若干苛つきながら考えていた時、ふと声が聞こえた。
顔を上げると、目の前でタバコを吸おうとしている大先生がいた。
ずっと考え込んでたせいか、全く気付かなかった。
ちなみに大先生は、俺とグルッペンが付き合っているのを知っている。といううか、メンバー全員が知っている。
「なんや、グルちゃんのことか?」
「なんで分かる?」
「顔に出てる。」
そういって、紫煙を吐き出す。その煙がもろ俺の顔面にかかった。
手で煙を追いやり、睨みつける。大先生は余裕の笑みを溢している。
まるで、「相談してごらんよ、コネシマ君」とでも言いたげな表情だ。
「実はな…。」
「は?ちょ、ちょっと待て!」
「なんや?相談のってくれるんちゃうんか?」
「え、いや、のるけど!俺に相談するなんて珍しいな!?」
「そうか?特に理由はないけど。」
まあ、どうせ相談するだけやし。
大先生の答えなんて期待してないし。
とりあえず、今までのあれこれを一通り伝えた。
「なるほどな…、う〜ん。
もしかしてだけどなシッマ。グルちゃんは不安なんとちゃう?」
「は?不安?アイツが?」
あの圧倒的独裁者であるグルッペンが?
大先生は顎に手を当てて考える仕草をする。似合わんけど。
「お前、自由奔放功利主義で心無いからな…。グルちゃんが不安になるのもまあ分かるわ。」
「うるせぇ!心あるし、自由奔放ちゃうわ!」
功利主義は認めるけどな!
「まあ、試しに俺がグルちゃんに訊いてみるか?
お前は裏でこっそり聞いといて。」
「それで分かるかもしれへんしな」と、また紫煙を吐き出す。
俺は、その意見に同意した。
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