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「…佑さん、誰ですかその男…。」
「ぁ…け、い…」
「お、やっと来たかㅋ」
「電話でも聞きましたけど、用件はなんですか?」
「俺が言うより本人から言ったほうがいいだろ?」
俯いている佑に目配せすると
決意したようにぎゅっと目を瞑り
意志の強い目で谷崎を見据える。
「俺は…俺は、お前ともう…付き合えない。
俺と別れてくれ…。」
「…………ぇ、?」
「…っとまぁ、俺がお前を呼び出した理由はこんな感じだ。
用件も終わったし、もう帰っていいぞ。」
「イヤっ!何言ってるんですか!佑さん!
俺達何で別れなきゃいけないんですか!
…佑さっ…
「…お前もう黙れよ。お前が佑に何したか、
よく考えるんだな。」
佑を連れてカフェから出る。
あんだけ騒いだから暫くあのカフェには行けそうにないなぁ。
とどうでもいいことを考えながら通りを歩く。
途中心配そうに立ち止まる佑に
"気にしなくても良い方にすすむさ。"
と声をかけ俺の家へ向かう。
(因みに俺は実家暮らしだよ!佑ん家の裏!)
見慣れた景色に何処に行くかわかったのだろう
佑は抵抗せずについてくる。
「ごめんな…あんな形で言わせて。」
「ううん、ありがとう…ㅎ」
家に入ると佑は我が物顔で俺の部屋へと向かう。
それもそうだ、佑の家と俺の家は造りが
そっくりそのまま鏡写しにできている。
小さい頃は備え付けのベランダから
よくお互いの部屋を行き来したものだ。
キッチンで飲み物を用意し自分の部屋へ向かう。
部屋の中では佑がベッドで横になって漫画を読んでいた。
「佑、お前しばらくここから大学通わねぇ?」
「え?何で…?」
「むこうだと何時谷崎が来るか分かんねぇし、
こっちだったら俺が居るだろ?だから…な?」
佑は少し悩む素振りをしたものの
最終的には頷いてくれた。
大学も学部は違っても同じ学年同じキャンパスなのだから
四六時中とは言わずとも傍には居ることができる。
落ち着くまでは傍を離れない方がいいだろう…。
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