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【番外編】金と黒 5
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温度調節をしようと穏やかだったエアコンの風が強くなり、揺れるカーテンを明はぼーっと見つめていた。
今は、なにも考えたくない。ソファーに横たわった身体も、あちこちが軋んで悲鳴を上げていた。明日の夜勤が心配である。
明は、はあっと大きく溜め息をついて腕を額にあてた。そして、今度はなにも見たくないと目蓋を閉じる。
──美味しい?
早く終わらせようと必死で途切れた記憶に、ただこれだけ健人に言われたのを覚えている。睨みつつ、こくこくと頷いて、再び口淫に集中して。
時々、どうして健人のことが好きなのだろうと思う。どうして嫌いになれないのだろう。嫌いになれたら楽なのに。健人のことを考えているだけで答えは十分に出ているのだが。それでも、ぐるぐると考えて、結局、自分にはやっぱり健人しかいないのだという結論に辿り着くのだ。それだけ明は健人がいなければ空っぽなのである。
ほんと──。
「……馬鹿みたい」
そう小さく呟くと、閉められていたカーテンが開いた。
「明、生きてる? 水持ってきた」
カーテンの先にいたのは祐馬だ。バーでのパーティーはお開きのような空気となっていて、祐馬ももうそろそろ帰るのか服を身につけている。
祐馬は個室に入るとカーテンを閉めて、横たわる明のそばへ座った。
「ん、ありがと……」
鈍い身体を起こすと、ぱさりと上着が落ちて。それに、とろりと後孔から出されたものが零れるような感覚がして明は眉を寄せる。ある程度、掻き出したつもりだったが、まだ残っていたらしい。
祐馬から水を受け取り、一口飲み干すと、祐馬が落ちてた上着を拾って肩にかけてくれた。
「聞いたよ。健人と遊んでたら、おっさんの咥えたんだって? 口に出された?」
「胸に出したいっていう変態だった。すぐに拭いたけど」
「良かったあ。俺より先越されてたらって思うと本気で恨みそう」
「して欲しいの?」
「欲しい!」
即答な上に希望を持った目があまりに輝いていて、明は思わずふっと笑ってしまう。
「いいよ。祐馬のだったら抵抗ないし、全部飲んであげる」
そう言って明は四つん這いになると、ベルトのバックルに手をかけた。
「マジか……明めっちゃ大好き!」
ジーンズの前をくつろげ、下着の上から揺らすように揉むと、すぐに重みが増してくる。早い反応のそれに明は口元を緩め、下着を焦らしながらずらすと、祐馬のペニスが勢い良く出てきた。
何回か出しているだろうに、それは血管が浮き出るほど硬くなっていて。祐馬とあまり年齢が変わらないのに、若いなと素直に思った。
それにしても、わかりやすくて可愛い。応えてあげたくなる。しかし、明が口に含もうと唇を開いた時、ふとあることを思い出した。
「……あ。でも、健人にメスイキのことチクったからまた今度かな」
「ええっ! こんなに勃ってんのに? ここでお預けさせられんの?」
「んー、祐馬くんはすごく元気だね……」
舌を差し出し、裏筋をつつっとなぞっていく。雁首のところまでなぞったあとは先っぽをちゅっと吸った。
ビクッと揺れるペニスに、先からは蜜の雫が滲み出て。
「ちょ、やば……だって、明がエロ可愛いからさ、自慢したくなるじゃん?」
「言い訳はいい。ごめんなさいして?」
「ごめんなさい」
「許す」
再度、口を開けて、ずるずると大きいモノを飲み込んでいく。喉奥まで飲みきると、頭上からは熱い吐息が聞こえてきた。
唾液を絡めながら唇や舌で愛撫していれば、しとどに濡れてきて、じゅぷじゅぷと水音が伝わった。硬い亀頭が上顎を擦り、快感が生まれる。こういうのは気持ちの問題で、さっきの男のとは大違いだ。
手で双玉も……と、あらゆる手段で愛撫し続けていると、祐馬の指が明の髪に絡んで撫でた。祐馬は熱い息とともに明へ口を開く。
「なあ、明……今度さ、二人で会わない? 今日、健人にとられたの悔しいから……埋め合わせしたいんだけど。わりと本気で」
「んっ……ぁ、駄目。健人と同じで、仲間の中で贔屓はしない」
「そっか……残念。でも気が変わったら、連絡して。俺、明ならいつでも歓迎する」
明はニコッと微笑む祐馬を見て、なにも言えなかった。少し胸が苦しくなったような気がする。祐馬は健人のような友達がたくさんいて明るい人柄だから心配はいらないだろうが、どうか自分のようにならないで欲しい。
静かに瞳を伏せて、ペニスを咥える。ごめんね。唇を激しく動かした。すると、口に含んだ時から限界が近かったらしく、祐馬から「イく……」と声が上がったあとには、口内が祐馬の匂いで満たされていた。
それを丁寧に飲み干していると、再びカーテンが開く。
「……何してんだ、お前ら」
今度は健人だった。濡れた唇を拭った明は健人のほうを振り向き、瞳を細めて言った。
「フェラ、口内発射、ごっくん」
「ふはっ……なんだ、その三拍子。さっきのでへばったと思ってたのに元気そうじゃねーの」
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