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【番外編】金と黒 16
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単調な動きでも、凛は気持ち良さそうに喘ぐ。ぬるぬるしている凛の中は蠢動して、肉ビラが明のペニスに吸いついて。時々、弱いところに当たっているらしく、搾り取るような動きに明も息を詰めた。
でも、スパイスがなくて盛り上がらない。冷めた気持ちのまま腰を押し込むだけ。……疲れる。
すると、うっとりした表情をしている凛が尋ねてくる。
「明さん、気持ち良いですか?」
「……うん、良いよ」
明は慌てて微笑みを作ったが、上手く出来ているかはわからなかった。
「そっか、良かったぁ……健人さんから明さんは表情に出さないからって聞いてはいたんですけど、実際どうなのかなって不安になっちゃって」
「元々からなんだ。わかりにくくてごめん」
「いえ、謝らないでください……! 俺も明さんにいっぱい聞いてもいいですか?」
「いいよ。これはよく言われてることだから、凛こそ気にしないで」
凛の頬に手を伸ばし、そっと撫でる。その頬は色味を濃くして、孔もきゅんと締まった。凛にとっては嬉しいことだったのだろう。たとえそれが明にとって表面上のことだとしても。
「明さん、抱き締めてもいいですか?」
「うん……いいよ」
大きくて零れそうな瞳に、見つめられる。甘えようとしてくる凛は、いつも遠慮がちで恥ずかしそうだ。だが、どこか冷めている明は好きにしたらいいのに、としか思えなかった。
凛の手が明の背に回り、しっとり汗ばんだ肌が密着した。温かく、心臓の音がリズム良く聞こえてきて。明はそれを感じながら、再び腰を打ちつける。
「あ……っ、深い……、あ、明さん……急に激し、あっ、ん……っ」
早く終わらせたい。
幾度かの抽挿で覚えた凛の弱い部分を積極的に擦り、ガツガツと奥を突いた。それに凛は痛がることはなく、逆に甘い声で鳴いて明の腕の中で悶絶した。
ぱちゅ、ぱちゅ、と肌がぶつかる音と、結合部からの音が混ざって奏でている。積み重なった快楽が凛に絶頂をもたらして、凛の身体は震え始めて。抱き締める力も出ないくらいに気持ち良いのか、明の身体を抱き締めている手がソファーへと落ちていった。
明は上体を起こすと、凛の腰を掴んでラストスパートへと突入する。
「だめ、だめ、あんっ……ぁ、明さん、イく、ぅ……っ!」
乱暴に凛を揺さぶり、絶頂を煽った。ぎゅうっと締まる秘孔。そのあと数回突いたところで、凛はうっすら開く唇を震わせながら、膨らんだペニスから白濁を飛ばした。
明も強く吸いつく沼のような蜜孔に耐えられず、亀頭で最奥を割り開くと、その中へ注ぎ込んでいた。
すべてを注ぎ、明はほっと一息つく。時折、きゅうっと凛が孔を締めてくる。きっと凛の絶頂は射精だけではとどまらず、今はその余韻だろう。荒く呼吸をして、身体の痙攣が止まっていない。この時に中を突かれると、脳天を突き抜けるような快楽が襲ってきて意識が飛びそうになり、もっと気持ち良いのだが。
その気にはなれず、凛の中から去っていこうとした時、背後からよく聞き覚えのある声が聞こえてくる。
「凛、俺としようぜ……って、なんだ。今日は祐馬じゃないんだな、明」
「あ……健人さん」
健人だ。相変わらず、かわい子ちゃんに飽きるのが早い。
明は大きく溜め息をつきながら前髪をかき上げると、凛と同じ方向を向いた。そういえば、健人と言葉を交わすのは久しぶりである。
「……そっちは、やっぱり凛に戻ってくるんだ?」
冷ややかな目で健人を睨むと、健人はフンと鼻で笑った。
「おもしれーじゃねーか。俺も混ぜろや」
「なに言ってんの。二人でしたら凛が辛いだけでしょ。俺は終わったし、すぐ出て行くから凛と仲良くやれば?」
再び凛からペニスを抜こうとすると、健人が明の後頭部を掴んできて、そのままソファーへ押しつけられる。手をついてなんとか凛を潰すことはなかったものの、衝撃で明の表情は歪んだ。
すると、横から凛の慌てた声も飛んで。
「あ、明さん……! 健人さんも……!」
しかし、この声は二人に届いていなかった。
「お前こそ、なに言ってんだよ。凛には入れねーよ。最後まで責任持って、お前が入れてろ」
最後まで責任持ってとよく言えたものだ。面倒くさい。イライラする。
もやもやしたものがなかなか離れず、明は珍しく舌打ちをした。
「……だから、俺は終わったんだって。出すもの出したの。なに、凛とやりたいんじゃないの? 痛いから早く手を退けて欲しいんだけど」
「ほんっとムカつく。お前は俺が鳴かせてやるわ」
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