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テスト>おさそい
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side タイガ
山へ行こうという誘いを受けて早2週間が経ち、俺達の学校はテスト週間に入っていた。授業を全く聞いていない身としては難しい問題ばかりだ。今日の科目は英文法、日本史、数学だった。
正直全部苦手だ……、寝てばかりいるから当たり前ではあるんだけどそれにしても苦手なのだ。でも今更なにを言っても仕方ないのでテストを解いた。さっぱり分からなかった。ので、早々に寝ることにした。
「沖野帰ろー」
猪田が声をかけてくる。それに素直に従った。
「テストどーだった?」
猪田が続ける。
「別に……、普通じゃね」
澤田が答えた。
「相変わらずだねー、ケンジは」
「お前こそどうなんだよ」
「ん? 俺? うーん……まあ思ったより難しかったかな」
「ふーん」
「「沖野は?」」
突然二人の興味がこちらに移る。
「……寝てた」
嘘をついても仕方ないので暴露すると、二人の顔が固まった。
「赤点……取るなよ?」
澤田がおそるおそる尋ねる。
「? 平気だと思うけど。まあ一回くらい取っても大丈夫だろ」
「こわぁ……」
猪田も顔を引きつらせながら見ていた。
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