アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
KIXについて
-
若者向けメンズファッションを手がけるKIXは、都会のお洒落な学生をメインターゲットにしている。
島くんは愛用しているブランド。
僕はレンに連れられて服を買いに行くくらいなので、ファッションについては疎いが、結構東京では人気を博しているらしかった。
今日は、モデルの話をする為に麻布の喫茶店に来ていた。
先日池袋でスカウトに来た広報部の荒木 紅さんが僕とレンの正面に座り、その横に島くんがいる。
喫茶店代は経費から落ちるということで、少しお洒落なカフェに入った。
「専属モデルとは、ブランドのイメージキャラクターのことです」
荒木さんは僕らに専属モデルの在りようやKIXの経営方針など、一つ一つ丁寧に話してくれた。
「本当は訓練を積んだモデルを起用して、雑誌の撮影や広告ポスターの撮影をするのが今までのやり方だったのだけれど、今年から方向性を変えることにしたの」
KIXの社長が政策の方向性を変えたのも一理ある。
彼女が言うには、近年ユーチューブやツイッターなど、モデルや俳優よりも生活の上で顧客に近い立場の人が人気を博してるケースが多いのだそう。
「貴方方にはネットを通した広告塔になって貰いたいの」
なるほど。
だから、僕たちだったのか。
「我が社の服、撮影の出張経費、カメラの機材、その他必要な交際費は経費として降りるわ」
なんだ、今とほとんど変わらない。
ただ、少し。
撮影時の制約があったり、利害が発生することを除けば。
あとは利点。
契約を結べば、今まで以上に写真活動としての行動範囲が広くなる。
海外にも行けるらしい。
そして、これからは知名度に沿ったギャラも発生する。
と言っても、あまり馴染みがない言葉たち。
シンプルに言い換えれば、KIXから支給される服を僕らが着て、レンが撮る。
僕からしたら、至ってシンプル。
加えて公式のツイッターやインスタグラムのアカウントを用意され、そこに投稿していくだけ。
後は広報担当の荒木さんに相談すれば、コラボなど自由に活動が出来るらしい。
モデルとしての契約や撮影は合宿が終わってからということで、話し合いは終わった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
42 / 46