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匂い
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(キヨフジ付き合ってます)
はい、どうもフジです。
突然なんだけどね、最近ちょっと悩みがあるんだ。
…実はキヨの匂いが好きすぎて困ってます。
いや、突然なんだよって思うかもしれないけどね、俺も自分で言ってて変態臭いなーとは思うんだけど。
三ヵ月前に俺らが付き合い出した頃に、初めてキヨに思いっきり抱きついたんだけどさ、
…その時にキヨからめっちゃいい匂いすることに気づいちゃって。あー、俺この匂い好きだなーって。
それでさ、なんで困ってるのかっていうと、
…キヨの匂いを嗅ぎたいんだけどさ、
…なかなか機会が掴めなくて!!!!!!
俺もね、自分がキヨの匂いで興奮してるっていうのをキヨにバレたくないの!!!!!絶対キヨはキモイって言ってからかってくるし!!!
からかうぐらいならまだ良いけどさ?もしちょっとでも引かれちゃったりしたら俺が立ち直れないから…
だから、キヨにバレずに、キヨの匂いを堪能したいわけです。
…もうキヨのあの匂いすごく落ち着くんだよね。
恥ずかしいけど、えっと…キスとか、そういうことしてる時とかにキヨにバレないように気をつけながら匂い嗅いでるんだけど、もうなんか、もっと思いっ切り嗅ぎたくなっちゃうの。
…ってな感じで、これが最近の俺の悩みです。
皆からしたら、くだらないことで悩んでんなこいつって感じだと思うけど…
あっ、っていうか、もうすぐキヨが俺の家に遊びに来るんだよ。最近2人とも忙しかったから、会うのは3週間ぶりくらいなんだよね。電話とかメールはしてたんだけど。
だから今日は大好きなあの匂いを嗅ぐことが出来るかもしれないのです。
皆も俺がキヨにバレないように応援しててね!上手くバレないように匂いを嗅いで見せます!!!
……何言ってんだ俺。
*****
ガチャッ
キ「フジ〜来たぞ〜〜」
キヨがわが家に来た。合鍵渡してるからインターフォンは鳴らさない。いつも突然入ってくるからちょっとびっくりしちゃうんだけどね。
フ「キヨ久しぶ「あぁ〜久しぶりのフジ……」」
キヨが俺の挨拶を遮っていきなり抱きついてきた。俺はと言うと、ビックリしすぎて固まっちゃってる。普段はキヨから俺に触れてくれることは少ないから。
だから嬉しいやら恥ずかしいやらで、俺は今顔が熱くて仕方ない。…絶対真っ赤になってる…キヨに見せたくないから、キヨの肩に顔を埋める。
…というか、普通に匂い嗅ぐチャンスがこんなにも早くやってきちゃった。ちょっと嗅いじゃえっ。
スンッ
……!!!!!!!!!
えっあれっなんで…!?!?
俺の知ってるあの匂いがしない………
代わりに匂ってくるのはなんだか女の子が付けてそうな甘い香水の香りで。
…キヨはいつも香水付けないから、あの俺の好きな匂いは多分、キヨ自身の匂いだと思うんだ。すごく香ってくるわけじゃなくて、息を吸ったらふんわり匂うくらいの優しい香り。
でも今日は、
キヨが俺の知らない匂いをしてる。
普通に、キヨが香水を付け出したって可能性はあるんだけど、この甘い匂いはキヨの好みじゃない。どっちかっていうと、キヨは柑橘系の匂いの制汗剤とかを昔からスポーツした後は使ってるし。甘いのよりは爽やかな匂いが好きだって言ってたはずだ。
じゃあこの匂いは…
……キヨが浮気してるとは流石に思わない。一緒にいた女の子の匂いが移ったのかなってちょっと考えちゃったけど、キヨが俺を大事にしてくれてることは俺もよく分かってるし。キヨを疑いたくない。
だけど、あのキヨの匂いが嗅げなかったのは俺としては残念なわけで。
フ「…キヨさ〜香水付けてる?」
キヨの匂いの好みが変わったのかなって思って聞いてみた。
俺はどっちかっていうと、この匂いは好みじゃないけど、キヨがこの匂いをずっと付けてたらキヨの匂いだって思ってこれから好きになるかもしれない。
キ「あ〜…うん、まあ」
…何その曖昧な返事!?!?
キヨの顔をじっと見つめるけど、キヨの目がすごく泳いでるのがわかる。
別に疑ってる訳じゃないけど、キヨの態度があからさまに俺に何か隠そうとしている気がして、ちょっと悲しくなっちゃった。
キヨに抱きつきながらいろいろ考えてたら、本当に悲しくなっちゃって、視界がぼやけてきた。
あれかなぁ、最近キヨに会えてなかったから余計に不安になっちゃうのかなぁ。俺ほんとに女々しい…
こんなことでイジイジしてたら、本当にキヨから愛想尽かされちゃう…。
キヨが俺の背中に回していた腕を緩めて離れる。
あっ、俺今酷い顔してる気がする。泣きそうになってるのを隠したくて腕を顔の前に持っていこうとした、
キヨが俺の腕をつかむ。
キ「フジなんで泣きそうな顔してんの」
普通にバレちゃった。
なんとか誤魔化したくて、「キヨに久しぶりに会えたから嬉しくて泣きそうなんだよ」って無理に笑顔を作って言ってみた。
キ「…嘘だろ。絶対なんかあんじゃん。俺なんかした…?会えない間になんかあったの?」
フ「…!だ、だって…キヨからいつもと違う匂いがするから…キヨが俺の知らない匂い付けてるのが嫌で…グスッ」
あー…何言ってんだ俺。なんか涙が止まらなくなっちゃった。ほら、キヨも困って何も言えなくなってんじゃん。
…めんどくさいって思われたら嫌だなぁ、早く泣き止まないと。
俺が泣きやもうと必死に目を擦っていると、キヨがいきなり俺の手を掴んで口にキスして来た。
すぐ離れるのかと思ったら、どうやら深い方のキスで。
俺はまたビックリしちゃって涙も止まった。
フ「んむっ…ふっ…き、きよぉ…ん…ん」
離れようとキヨの肩を押すも、キヨはビクともしない。だんだんと俺の体の力が抜けていくのが分かる。
何秒くらいキスしていただろうか、俺の息がもう続かないからキヨの胸を強めに叩くとやっとキヨが俺から離れてくれた。
フ「はぁ…はぁ……もう、苦しいよ!!!…キヨ…ごめん俺変な事言ったね、気にしないで」
キヨが今どんな顔をしてるのか怖くて見れない。呆れただろうか、恋人の匂いくらいで成人男性が泣き出すなんて。普通に考えてめんどくさいやつじゃん。
キ「フジ」
名前を呼ばれたので反射的にキヨを見てしまった。
えっ…キヨ顔真っ赤なんだけど…
キ「〜〜っ、もう、なんなのお前さ、可愛すぎるんだけど、」
そう言ってまたキヨは俺を抱きしめた。俺はというと、訳がわからずただ大人しくキヨの腕の中に収まっている。
フ「き、きよ…?」
キ「フジさ〜俺の匂いが今までと違うからって、俺が知らない女子と居たのかもって勘違いしてヤキモチ焼いたの?」
フ「うっ、ご、ごめ「あーあー、謝らなくていいから。俺、フジがヤキモチ焼いてくれて嬉しいし」」
キヨが本当に嬉しそうにして俺に笑顔で微笑んでくる。
キ「あっ、ていうか、この匂いは別に人から移ったとかそういうんじゃないから。俺がこの香水買って付けてるだけ」
フ「〜っ、でも、この匂いキヨの好みじゃないでしょっ??」
キ「あ〜まぁな。これはちょっと…試しに付けてみたっていうか、そのー…、そもそもお前が…」
フ「…俺??」
キヨの言ってる意味がわからず、聞き返すも、キヨの顔がどんどん赤くなっていく。キヨの赤面なんてレアだ。いつもは俺をからかって余裕そうなのに。
キ「えっとだから…お前、俺の匂いよく嗅いでんじゃん。だから俺、なんか臭うのかなって思って。俺あんまり匂いとかにこだわらないから、もしかしたらお前から臭いって思われてんじゃないかって…」
…ふぇっ!?!?!?匂い嗅いでたのキヨにバレてた!?!?!嘘、俺けっこう慎重にバレないようにしてたのに…恥ずかしい…っていうか、キヨなんか勘違いしてる。
フ「キヨが臭いわけないじゃん!!!!!いつもいい匂いだよ!!!!臭いなんて思ってない。俺はただ、キヨの匂いが好きで、そのー…、キヨの匂い嗅ぐと、キヨに包まれてるみたいで幸せだったから…っていうか、匂ってたのバレてたの本当に恥ずかしい。…ごめんキモくて」
キヨはちょっと驚いた顔をすると、直ぐにいつもの余裕そうな顔になって、ニヤニヤしながら俺を見てきた。
キ「なんだそういうこと…フジは俺の匂いが好きだったのか〜。へぇ〜、そっか〜」
んんんんんんっ、恥ずかしすぎるし、キヨはなんだか嬉しそうだし。完全にいつもの俺をからかう調子になってきている。
キ「ジーフーさん、俺のいつもの匂いと、今日の俺の付けてる香水の匂い、どっちが好き?」
フ「そんなの、いつものキヨのがいいに決まってるべや…」
言ってて本当に恥ずかしい。けど、キヨも自分の匂い気にしてたんだ…俺はキヨに嫌われるのが怖くてバレないようにって思ってたのが、逆にキヨを不安にさせてたなんて…
キヨの方を見ると、キヨは満足そうに笑って、また突然俺にキスをした。今回は触れるだけの軽いキス。
キ「せっかく香水買ったのに、もう使えねーな。フジ、次お前に会うときはまた何も付けずに来るから。だから思いっきり俺の匂いをかげ。その代わり、俺もお前のこと、めちゃくちゃに甘やかして、俺を疑う隙のないくらい、俺のことで頭いっぱいにしてやるから」
フ「…うん!俺のこと、めいっぱい甘やかして。俺もキヨが俺のこと以外考えれなくなるくらいに、頑張るから」
そういって、今度は俺からキヨにキスをした。
触れるだけのキスだったから、俺は顔を離そうとしたけど、キヨが素早く俺の後頭部に手を置き、深く口付けてきた。
キヨからは相変わらず甘い匂いがするけど、もうそんなことを気にする余裕もないくらい、キヨとのキスに夢中になっていた。
ちゅっ
と音を立ててキヨが俺の口から退く。
キ「ばーか、もうとっくに俺はお前のことしか考えてねーよ」
*****
初投稿です。
中途半端に終わってしまってすいません。
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