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甘くしたい②
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「はい、そろそろ終わりまーす。じゃねー」
「じゃーねー」
ふぅ…フジと実況を撮り終え一息つく。
「ジーフー、綾鷹いるか?」
「あっ、うん。ありがとう」
フジに綾鷹を渡し、さり気なくソファに座っているフジの隣に座る。
俺が座った途端、フジの肩がビクッとして、フジがだんだんとソファの端に移動しているのが分かる。
あー、今日もいつも通り避けてきやがる…。
慣れたとはいえ、付き合ってるのに離れられるのは辛い。
いつもなら俺もそこで何も言わないのだが、今日は違う。
「おい、フジ。こっち来い」
「え、なんで。いーじゃんソファ広いんだし」
「いや、俺の隣にいろ」
そう言ってフジの腕をとり俺の方に引き寄せ、そのままフジを抱きしめる。
…トクトク
俺のかフジのか分からないが、少し速くなった鼓動が聞こえる。
もっと抵抗されるかと思ってたけど、フジは案外大人しく俺の腕の中に収まっている。
何分くらい経ったか、いや実際には数秒だったかもしれない。俺とフジはお互い何も喋らないまま静かにそっと抱きしめあっていた。
俺はなるべく優しくフジを腕の中から解放し、パッとフジの顔を見る。
「えっ」
フジの顔がめっっっちゃ赤い。今にも倒れるんじゃないかと思うくらい目がぐるぐる回ってるし。
「フ、フジ?大丈夫か?」
俺はフジを支えようとフジに手を伸ばす。その瞬間飛び跳ねるようにフジがビクッとして、目から涙が一粒零れ落ちた。
「え、え、おまっ、なんで泣いて…」
フジからどんどん涙が溢れている。
…そんなに俺から触れられるのが嫌なんだろうか。
胸がズキズキする…。
「…フジ。俺のこと好き?」
「ふぇ!? グスッ…好、き…だよ?」
「じゃあ、じゃあなんで…
俺から触れられるのは嫌がるの?」
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