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なおも食い下がる関山にイライラしながら笑顔は崩さず断り続ける。
そんなとき
「お疲れ様です」
稀城がやって来た
「あれ?稀城さんどうしたんですか?」
「近くのスタジオでレコーディングしててご挨拶だけでもと思って来ちゃいました」
「そうなんですね。わざわざありがとうございます。せっかく来ていただいたんですが僕少し体調が優れなくて…これで失礼します」
「そうなんですね。ではまたお仕事でご一緒出来るといいですね」
「はい。ではまた」
稀城が来てくれたお陰でやっと関山から解放された俺は足早に家路を急いだ。
空から雪が落ちてくる。
「寒いと思った…今日はホワイトクリスマスだな…」
薄暗くなった空を見上げ呟いた。待っていた車に乗り朝陽さんの元へ向かう
「明日の仕事は調節して休みにしておいたからゆっくりね。今日は本当お疲れ様。これ2人で食べて」
そういうとケーキの箱を渡された
「ありがとう」
「メリークリスマス」
「メリークリスマス」
手を振り去っていく母の車が見えなくなるまで見送り部屋に入った
「ただいま」
小走りで駆けてきた朝陽さんはモコモコした白いニットを着ていた
何着ても可愛いな…なんて思いながら駆け込んで着た朝陽さんを抱き留めキスをした。あぁ…堪らない…
「おかえり!せいくん。お疲れ様」
「ただいま。これ母さんから。一緒に食べなって」
「ケーキ?」
「はい。苦手でした?」
「大好きだよ!ケーキは用意してなかったから良かった。くるみさんに電話しなきゃ」
満面の笑みでこちらを見上げる朝陽さんはやっぱり可愛い
リビングにはクリスマスらしい料理が並んでいた。
「すごい!これみんな朝陽さんが?」
「ちょっと張り切り過ぎちゃった」
「プロですか?」
「大袈裟だなぁ…でもそんなに驚いてくれてなんか嬉しい」
「でもこれ食べきれないですねぇ…」
「やっぱり?」
「そんなシュンとしないで下さいよ」
「だって…」
「誰か呼びます?朝陽さんが大丈夫ならですけど」
「僕はいいけど、せいくんこの家に入れるのあまり好きじゃなかったよね?」
「今日だけ特別です。誰か捕まるかなぁ…」
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