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フィリピン到着
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飛行機に乗ってからはすぐだった。朝から緊張していたからか、4人はすぐ眠ってしまったのだった。LCCだから機内食はおろか飲み物も映画もなかった。
廉が目を覚ましたのは着陸体制に入った時だった。前の席から晴斗が入国カードを渡してきた。母親が記入を済ませていた。廉は隣に座る湊太と顔を見合わせた。
「もう逃げらんないね」
湊太はそういって廉の上半身に抱きついてきた。湊太のひんやりとした肌に触れているうちに廉は冷静になった。もう本当にどうしようもない。恐怖と痛みをただ受け入れるしかないのだ。湊太がいることに廉は深い安堵を覚えた。湊太がいなければ飛行機を降りる前から泣き叫んでしまっていたような気がする。
入国を済ませ、4人はレンタカーショップでトイレに行った。母親にはチビっちゃうと恥ずかしいからと促されたが、実際ちびりそうだった。入国を済ませた瞬間から心臓が一気に高なり始め尿意もいきなり襲ってきたが、空港のトイレは混みすぎていていけなかった。
立ち便器だとおちんちんのことを意識してしまいそうで、廉は個室に入ろうとした。すると晴斗がついてきた。
「ねえ廉、一緒に入れて」
廉は晴斗の気持ちを瞬時に飲み込んだ。一人で自分のおちんちんを見るのすら怖いのだ。二人は互いにズボンを脱がせ合い、おちんちんの姿を確認しあった。廉は二人きりになった瞬間から勃起しはじめたし、晴斗のおちんちんは廉が爪先で触った瞬間にいきり立った。珍しく晴斗はいたずらっぽい笑みを浮かべて廉を見やった。「ちんちんってすぐ立つよね」
廉はそう言いながら白々しさに苦笑していた。
個室を出ると湊太と和馬がいた。もう一度4人で個室に入り直した。全員包茎だった。うち真性は3人、仮性は湊太だけだった。
「仮性でも手術するよね?」
和馬が意地悪く尋ねると湊太はため息をついた。
「文化的なもんだから仕方ねーじゃんか」
母親たちの下に戻ると、車の準備はできていた。フィリピンらしからぬ段取りのよさに廉はため息をついた。4人は和馬の母親が運転する車に他の3人の母親とは別れて乗った。なるべく子供だけの世界にいたかった。
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