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ご褒美
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試合の翌日、仕事帰りに俺はあの公園へと向かった。
ビールは一本だけ。
それと、諒太君用にジュース。
彼は来るだろうか。
ベンチに座り、何をするでもなくぼんやりと彼が来るのを待つ。
「隆臣っ!!」
息を切らせて走ってきたのは諒太君だった。
「やぁ。試合、見たよ。おめでとう。」
余裕ぶった挨拶をしたけど、内心は嬉しくてドキドキしていた。
「昨日、ここに来てくれるかと思ったのに。」
俺の側に来るなり、諒太君はぎゅうっと俺を抱き締める。
「昨日は疲れてるだろうし、打ち上げとかあるだろうしと思って。」
「そんなことより、真っ先に隆臣に会いたかった。」
ぎゅうっと、抱き締める腕に力が籠る。
「かっこよかったよ。」
なんだかとてもいとおしくて、褒めてあげたくて、そんな言葉をかけてしまう。
「良かった。隆臣にかっこいいとこ見せたくて頑張った。」
きゅぅん。
なにこの子、可愛い。
うう。
何、未成年相手にドキドキしてるんだよ、俺。
「ね、頑張ったご褒美欲しい!」
「うん、いいよ。何が欲しいの?」
「隆臣。」
そう言うなり、諒太君に顎をくいっとされてそのままキス。
「んっ?!」
いつもの軽く触れるだけのキスじゃなくて、舌を絡ませた深いキス。
驚いて軽く諒太君の胸を軽く押し返すが、引き締まった固い胸板はびくともしない。
いつの間にか逞しくなっちゃって。
「やばっ。興奮した。」
諒太君の息が少し荒い。
やばい、年甲斐もなく俺も興奮しそう。
これはまずい。
非情にまずい。
「か、乾杯してお祝いしよっ!」
このままじゃ、俺が何かに目覚めそうだったので慌てて空気をかえる。
「はい、諒太君はジュースね。」
俺は買ってきたジュースを諒太君に渡し、自分は缶ビールを手にする。
「うん!ありがと。」
そう言って笑った諒太君は年相応の顔に戻ってて、なんとなくほっとした。
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