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20. 死後
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「…あーあ、かわいそー」
「…何がだ」
金髪がこぼした呟きに、黒髪が不機嫌そうに聞き返す
「だって、この子が殺された理由、借金のカタなんかじゃないじゃんー?」
「…」
金髪の、へらへらとした薄ら笑いに影が落とされる
「『本物』が見つかったから『偽物』が邪魔になったんでしょ?」
黒髪が斜め下に視線を流しながら、眉間を狭める
「お前には関係のない事だろう」
それを見て、その目に若干の呆れを滲ませながら金髪は人差し指に銃を引っ掛けくるくると回し、口を開いた
「別に、詮索はしないケド」
…本人はあの2人が本当の親じゃないなんて思いもしなかっただろうに
「仕事は、 仕事だ」
「そーだね。…さ、次の『仕事』、行こっか」
「…あぁ」
金髪の言葉に黒髪が頷き、2人は何事もなかったかのように去っていく
……そんな2人の足元には、殺されたという恐怖、痛み、2人から離れられたという安心感、喜び…色々な感情が混ざりあった…なんとも言えぬ表情のはるかの死体が、地に溶けていくかのように崩れ始めていた__
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