アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
40. 花
-
しばらく精霊達と戯れた後、何か使える魔法がないか探していく
「うーん、火は危ないし…とりあえず植物?かな」
本の中には色々と書いてあったが、1番安全なものは植物だった
普通魔法っていったら、闇とか火とかそう言うのだと思ってたんだけど
「植物なんてあるんだ」
以外な魔法で、ちょっと笑ってしまったが気を取り直してどんなものなのか見ていった
「草花を生やしたりして操る….か」
何も無いところから生やせるのか?
まぁものは試しだ
「えっと…あっ」
「そうだ、俺まだ喋れないんだった…」
肝心なことを忘れてた…
つまり…言葉が喋れないうちは何もできないってことじゃんか
つまらん…
「ん?待てよ…」
精霊の力を借りて、ってことは精霊に頼めばいいんじゃ?
「…精霊さんや、ちょっとここに花を咲かせて欲しいんだけど…お願い」
両手を顔の前で軽く合わせてお願いしてみる
じっと見つめられて、やっぱダメ? と首を傾げると俺がここ、と言った場所を見て、そこに手をあて何かを形作っていく
ぼんやりとした丸い粒が集まってきて形が出来てくるのが分かる
「すごい…」
その粒は、小さいのに温かみを感じるようなもので目が離せない
薄暗かった図書室がその粒によってほんのりと明るく照らされる
数分、いや、数十分たったのかもしれない
時間の気にならぬまま見つめていると、粒が色付き確かなものへと変化していく
「これは…」
青く小さい花弁でできている可愛らしい花。
オオイヌノフグリ…。
別名、星の瞳
前の世界では良く、道端などで見かけた野花。
「懐かしい」
ふふっ、と笑い声がもれる
なんでここでオオイヌノフグリなんだ、というのと、しばらく前世のものなんて見ていないからちょっと嬉しかったのもあって。
ほんとにオオイヌノフグリかは分からないけど笑
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
45 / 87