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講習日
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_あれから数日
レヴィ達に魔法を教えて貰えることになり、今日が初の講習日
2人に教えて貰うのも、僕の魔法を見せるのも初めてだ
しかも、僕の魔法は全て独学とアヴィ達に教えて貰って習得したものばかり
ほんとにこれであっているのか?と思うこともあったのだが、、
アヴィ達に聞くと口を揃えて『みんなそんな感じ〜』と言うのだ
結局今の今まで、それをなんの疑いもせずに、信じていた…
が、それは嘘だったのだと、思い知る事となる__
いよいよ始まった魔法の講習
ウィルモールから迎えが来るくらいだ。
それくらい実力があり、魔力も多いのだろうということは誰もが分かること
だが、ノアはこの世界での所謂箱入り息子というやつで魔法を教えて貰った事がなければ、誰かに見せて貰った事さえない
そんな子がどうやって魔法を…?
それは、ノアを相手に誰もがもつ疑問。
それも当然で、本を読んだくらいで習得出来るほど魔法は簡単じゃあない
その疑問の答えを知るため、今回の講習が行われる中庭には沢山のメイドや、執事達が集まっていた
「ノア様はまだ幼いのに、ほんとに魔法が使えるのかしら…?」
「まだ6歳だろ…?いくらイヴァン様のご子息でも…」
うーん…皆に見られながらだと、やりにくいなぁ
口々に出来る、出来ない、と予想を言い合い、じろじろとした視線を向けられる
まぁいいや、やらない事には始まらないし…
そう1人で整理すると、魔法を発動し始める
「じゃあ‥いくよ?」
「あぁ」
「頑張って、ノア」
不意に見た父が、無意識の内にか心配げな表情をしていて、思わず笑みがこぼれてしまう
人前で、それもこんな大勢の前で魔法を使うのは初めてだから心臓がバクバクする
レヴィにも応援してもらって、ちょっとは緊張が解れたけど長いこと人前に立ってなかった代償は大きい
1回、大きく深呼吸をすると両の手の平を顔の前の1箇所に向ける
まずは水系の魔法。
空気中の水分が1箇所に凝縮されていくよう、想像を巡らせる
ぽわぁ、と暖かい空気が薄く広がり、辺りを包みこむ
温度というより、感覚に近いその空気が辺りを覆うと、水の集まっている1箇所を中心に風が起きはじめた
緩やかな風に、ノアの前髪がふわりと揺れると水の集まる勢いが段々と増していくようだった
一粒、また一粒と手の内へと水滴が集まっていく
ほんとはもっと一気に集められるけど、5歳レベルを意識してゆっくりと集める
肩や足元など、僕の周りには沢山の精霊達が集まってきていた
くすくす、くすくすと笑い声をあげ、周りを飛び回ったり、擦り寄ってきたり、自由な子ばかりだ
アヴィ達みたいな人型の子もいれば、動物のような形の子もいる
手の内に視線を戻せば、大分集まっていて
水滴が着々と集まるにつれ、水滴から発される淡い水色の光が少しずつ強くなっているような気もする
…ここまで水滴をゆっくり集めるのに集中しすぎて気づかなかった
ちらり、とメイドや執事、レヴィ達を見渡す
周りにいる人が皆目を見開き、唖然とした表情で僕の手元を凝視し、誰も動かない
また、年齢に合わないことをしてしまったのだろうか…?
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