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歯磨きプレイ 赤松×東條
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「ちゃんとチャイムは鳴らしたよー」
悪びれもなく赤松が言う。こてんと首を傾げるしぐさがいちいちわざとらしくて腹が立つ。
「本当か」
東條は眉間に皺を寄せて探るような視線を向けた。いくら歯磨きに集中して聞こえなかったとしても所詮歯磨きだ。高々と鳴るチャイムに気づけないわけがないだろう。
東條の五感は衰えるどころかますます敏感になるばかりだ。目の前でへらへらしている男がいつも突然現れるせいで。
「うんうん鳴らしたってー俺の心の中だけどー」
「死ね」
「やっだ辛辣ー!人に死ねなんて言っちゃいけないんだよ東條さーん」
おどけたような赤松にため息をつき背中を向ける。この馬鹿と付き合うのはとりあえず口の中のものを吐き出してからにしたい。
泡だった歯ブラシを水に濡らそうと蛇口をひねる。消毒された美味しいとは言いがたい水道水が流れて音をたてる。
するとすっと伸びてきた細長い指が東條の手から歯ブラシを抜き取った。予想外の行動に抵抗するまもなく奪い取られてしまった。
「なにすんだ返せ」
ますます眉間に深く皺が刻まれる。この馬鹿は本当に人の癪に障ることしかしない。取り返そうと腕を伸ばした。
だが目的の物に届く前に赤松に手首を強く握りこまれてしまった。何がしたいんだこいつは。ムカムカしてきた胃の痛みに歯を食いしばりにらみつけるが、赤松は全く動じない。それどころか白い歯をこぼしているではないか。サングラス越しの瞳が細くなった気がした。
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