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Act 2,策略 ①
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あの情事から五日が経った。
浅海の腰はまだ少し痛む。
結局のところ、瀬世が満足するまで付き合わされ、瀬世は計三回、浅海に関しては七回もの絶頂を迎えた。
外はすっかり暗くなり、そろそろ施錠の教員が見回りに来てしまうと言ったら、一番の突きを喰らわされた。なんとか見つかる前に帰ったのだが。
通勤するための自転車がこんなに憎く感じるのははじめてだ。
五日も経ったというのに完治しないのは歳のせいだろうか。知りたくない現実である。
五日でこれだ。初日は凄まじかった。
ベッドから降りることさえ激痛で困難であったのだ。おかげで仕事を休まないといけなくなった。浅海の妻と一人娘は心配そうに食事を毎晩運んできた。
浅海の妻は「何かあるなら言ってね」と自分を心配してくれた。
しかし、言えない。言えるわけがない。
生徒とセックス、しかも男で自分が掘られただなんて――
「言えるかぁああああああああああああああ!!」
浅海は道行く人々に軽く睨まれながら学校へと精一杯急いだ。
朝のホームルームまであと十数分。
行きたくない。非常に行きたくない。
まず瀬世の顔を見たくない。
しかし、仕事に私情を持ち込むのも気が引ける。それも嫌だ。
浅海は意を決すると、教室に向かった。
「おはよう。ホームルーム始めるぞ」
教室に入って教壇に立つ。
ちらりと瀬世を伺うと、こちらを見てニヤニヤ笑っていた。
ひっぱたきたい……! ――
ホームルームを終え、瀬世を呼び出し廊下に出た。
「……何?」
瀬世は腕を組んで数センチ低い浅海を見下ろした。
浅海はムッとして目をそらす。
「あ、えっと……お前は身体、大丈夫だったか……?」
うわ、何それ、また思いだしちゃった……! ――
瀬世は少し考えるとけろっとして答えた。
「……オレは大丈夫だけど。まぁ、ちょっと身体はだるかったかな」
「え、大丈夫か? ちゃんと学校来れたか?」
浅海は瀬世を心配そうに見つめた。それは教師としてか、はたまた――
「……うん。でも、だるかったのはたくさんイったからだと思うよ。イクと体力減るって言うでしょ。新しい精液を作るために体力を使うとかなんとか……ね。」
瀬世はにんまりと笑うと浅海の頭を撫でた。
「……心配してくれたんだ」
その瞬間、浅海はどうしようもないくらいの愛を感じた気がした。
瀬世の手は昨日と変わらずに優しかった。
「ま、まあ教師だからなっ」
「……それだけ?」
「え……?」
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