アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
40
-
簡単に朝食を済ませ、
岡田次長はソファーで新聞を読んでいる。
僕は‥手持ち無沙汰であまり興味のないテレビを見ていた。
「あっ、ここ‥すごい綺麗な景色‥。」
旅番組が放映されており、ぼっーっと見ていたが以前から気になっていた隣県の観光地が映されていた。
「あぁ‥ ここか。今の季節なら秋桜畑が綺麗だろうな。行ってみたい?」
「秋桜畑ですか‥僕見たことないです。綺麗なんだろうなぁ。」
「ふふっ。車で連れて行ってあげるよ。来週末に行こう。再来週からは接待のゴルフが続いているんだ。」
「そ、そうなんですね‥。」
「そんな寂しい顔しなくても平気さ。夜は一緒に過ごすからね。」
‥‥‥‥不意打ちで甘い言葉を吐くのやめて欲しい‥心臓がもたないよ‥。でも‥嬉しい。
「俺も小さい頃、花畑を何度か見に行ったな。イギリスは花が綺麗なんだ。ロンドンやエディンバラは都会だからビルや建物ばかりだが。地方に行くと圧巻の緑豊かな景色が見られたよ。」
「へぇ〜!そうなんですね。僕も行って見たいなぁ。オースティンの小説の舞台になったところとかも!前に写真集で見たんですけど、ナッツ‥だったかコッツ何とかっていう‥」
「あぁ。コッツウォルズね。すごく素敵な村だよ。まるで絵本からとびだしてきたかのようの世界だな。エディンバラからは遠くて、一度しか行ったことがない。確か小学生だった頃の夏休みかな。」
「行ったことがあるんですね!いいなぁ!僕、ガーデニングとかは興味ないんですけど見るのは大好きで。いつか絶対行きます!」
「あぁ。その時は一緒に行こう。その時は俺の母にも会ってくれ。」
「お母さん?!いいんですか?!」
「もちろんだよ。ただ‥悪いが恋人としての紹介はできないんだ‥。新しいもの、自分の知らないものを受け入れられない人なんだ。父もそうだった。でもそういう人間に、無理に試練を与えたくない。カミングアウトして自分だけすっきりするということはないからね。」
岡田次長‥‥‥‥。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
40 / 321