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だいぶ歩いてきた。
秋桜畑も終わりの方まで来てしまい、あとは引き返すだけだ。
「はぁ‥とっても綺麗でしたね。楽しい。」
「時折、こうやって遠出しような。来週からはしばらくゴルフが続いてるからなぁ。付き合いだから仕方ないんだが。」
「へぇー。大変ですよね‥休みの日に。僕、一度しかしたことないです。しかもゴルフバーみたいなところで。」
「きみ、バーとか行くように見えないね。」
「あぁ‥。学生時代に合コンで‥。」
「なるほどね。今後は許さないよ。」
カァァ‥やっぱり‥‥もちろん行く気なんかないけど!
「行きませんよっ。」
軽い束縛宣言で顔が熱くなる。本当、すごく火照っちゃうな‥。
ぽわぁ〜とした気分が続く。
うわぁっっ‥!!!!
砂利道のところで足を踏み外してしまった。
樹さんが咄嗟に肩をがしっと掴んで支えてくれた。
「要。顔が赤いぞ。」
「はい‥なんか恥ずかしくて‥。」
「馬鹿。そうじゃない。頭も暑くなってる。熱中症寸前なんかじゃないか?困ったな。あ、あそこのベンチに行こう。」
グイグイと引っ張られてベンチへ着いたら、樹さんがそこへ腰掛ける。ぼっーっと見ていたら、膝をぽんぽんっと叩いている。
「ほら、膝枕。」
「えっ‥こんなところで。しかも、なんか膝枕するとして立場逆じゃないですか?」
「何言ってるんだ。病人手前じゃないか。それにどっちがしてもされてもいいさ。」
「でも男同士で‥。」
「はいはい、分かったよ。来い。」
今度は力任せに引っ張られて横にされた。
すると、パサっと顔に何か掛けられた。
あっ‥‥樹さんのカーディガン‥‥
いい匂い‥気持ちいい‥。
僕たちは暖かい日差しに包まれながら、しばらくそこで休憩していた。
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