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仕事はイレギュラーな対応もだいぶ慣れてきており、竜さんに頼りにされることも増えた。
「かなくん、お客様の対応落ち着いたら経営部の数理グループの人に内線して。一時間後に来客予定があるけど応接室が空いてないんだ。」
「了解です。」
「あっ、人事部宛のお客様、ICカード返ってきてない。どうしよう。」
「もう少し待ってみて返ってこなかったら人事に内線するね。その間、竜さんは来客対応お願いします。」
「あぁ。頼むな。」
要はすっかり受付業務に慣れ、もう研修が必要ないほどになっていた。青森次長から呼ばれることもなく、要はホッとしていた。
だって‥青森次長が何を考えてるのか分かんないんだもん‥‥。好意のようなものを感じるし、でも指導が怖いときも多いし‥‥‥樹さんに言った方がいいんだろうけど‥何て言えば?
好かれてるんですって?いや‥そんな確証ないし‥‥‥‥
悶々と過ごす日が続いた。
そんなある日、青森次長から受付に内線があった。
「はい。受付でございます。あっ、青森次長、お疲れ様です。柏原です。美波くんですか?了解しました。伝えます。では失礼します。」
え、僕の名前‥?なんだろう‥。
「かなくん、総務に備品取りに行ってきて〜。青森次長が美波くんに頼んでって。で、そのまま休憩入って。」
「分かりました。じゃあ、仕事はよろしくね。」
「了解っ。行ってらっしゃい。」
***
頼んでた備品‥。総務の部署内で受け取るだけだし、すぐ終わるよね‥。
僕は総務部へ向かった。
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