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罰が終わった後、樹さんは僕のお尻を冷やしてくれた。酷く腫れてしまっているようだ。
ひりひりと痛くて、どうなっているのか見るのも怖い。
涙でぐしょぐしょだった顔も拭かれて、僕はされるがままだった。
「おいで、要。」
見ると樹さんはいつもの優しい表情で僕を見つめてくれていた。
「あっ‥‥‥‥樹さっ‥‥‥‥‥‥僕、本当にごめんなさい‥。許して‥‥ごめんなさい‥‥‥‥‥。」
嗚咽が漏れないように両手で口を抑える。
要を抱きしめながら樹さんが言う。
「もういい。もういいんだ。俺こそ、守ってやれずごめんな‥。きみが悩んでいるのに気づかなかったよ。きみが許せなくて酷い罰も与えて‥大人げないな。」
要はフルフルと首を振る。
樹さんは、ひょいと要を抱き上げると寝室へ運んだ。
「あっ‥歩けますよ‥‥‥。恥ずかしい‥‥‥。」
「ふふっ。俺に尻を打たれておいて、あれ以上に恥ずかしいことはないさ。それに今歩ける状態じゃないと思うぞ。月曜日の仕事ではちゃんと座れるといいな。」
えっ‥‥‥僕のお尻、そんなに大変なことになっちゃってるの‥‥‥‥‥‥‥
ベッドへ着くと、二人で横になり樹さんは後ろから包み込むように抱きしめてくれる。
その暖かさに僕は今にも眠りに落ちてしまいそうだった。
「要‥。もう寝たか?」
「ううん‥まだ‥‥‥。ねぇ‥樹さん、まだ怒ってる?」
「いや、きみにはもう怒ってないよ。ショックだったけどね。頼ってくれなかったこと‥それからきみが他の男に抱かれたこと。なぁ‥‥青森とは‥二人で話したいと思ってる。連絡先は知ってるんだ。明日、連絡して会ってくる。」
「えっ‥‥でも揉めたらバラされたりしないかな‥‥。」
「どうかな。でもそれでもいいよ。きみ、お見合いのことも気にしてたね。役員からのそんな紹介よくある事なのに。」
「えっ!良くあるんですか!?」
樹さんが僕の髪を撫でながら笑う。
「まぁね。きみは何も心配しないでいい。ただ俺に守られてたらいいんだ。」
「樹さん‥‥あのね、僕‥お尻叩かれたの‥すごい痛かったけど嬉しかったかも‥‥。
僕のこと、本気で心配してくれてるのが分かって‥‥僕‥‥‥親とちょっと‥‥‥なんて言うか‥‥‥遠慮がある仲で‥‥‥怒られたりしたこと殆どないんだ‥‥。」
「そうか‥‥‥。」
「うん‥‥‥‥‥。聞かないの?」
「そうだな‥。知りたいよ。きみのことは何でも知りたいからね。きみが話してくれるなら。」
「ありがとうございます‥嬉しい‥今度‥‥聞いてほしい‥僕の家族のこと‥‥‥」
要はもう眠気に勝てなくて、目を閉じてしまった。
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