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「なあ、それよりこいつ迷子か?」
「浅川先生またタバコ吸おうとしてる。他の教師にバレたら大変ですよ?」
「うるせ~。俺は常にタバコを吸わないと落ち着かないんだよ」
「またそー言ってあなたは……」
二人は僕を挟んで会話をしていた。そして、浅川先生は口にタバコを一本くわえると話しかけてきた。
「お前なに組?とりあえず、担任の教師に突き出しす。すっとぼけても無駄だぞ。それとも本当にサボりか?」
「ち、違いますよ……!」
「じゃあ、早く教えろ!」
「そ、それは……」
「僕は疑われるとサボりじゃないと答えた。だが、クラスはどこだと聞かれると、口を噤んだ。
「君、クラスは?」
「僕のクラスは……えっと、その……」
松本先生は浅川先生とは違って、乱暴な喋り方ではなく。落ち着いた感じの喋り方で僕に聞いてきた。
「やっぱりこいつサボり決定だな」
「浅川先生、まだ決まったわけじゃないでしょ?」「黙れ。俺がサボりって言ってんだから、こいつはサボりだろ?」
「あ、あの……!」
「ん?」
二人の会話の間に割って入ると、僕はその場で嘘をついて答えた。
「僕さっきお腹が痛くて、自分のクラスがどこかは見てないんです……!」
「そうだったのか?」
「はい……!」
僕は二人の前で嘘をついて答えた。本当は遅れた理由を言っても良かったけど、それで生徒会にいる翠君が僕のせいで巻き込まれたら大変だと思い、僕は咄嗟に嘘をついてしまった。
「ふーん。腹が痛くて見忘れたのか?」
「はい……!」
浅川先生は目を細めると、僕の顔をジロジロ見てきた。まるで怪しいと言いたげな表情だった。
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