アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
29 おかしくなる奴
-
目を覚ますが指1本動かない
どうなってるのか分らない
目の前は真っ暗
どうして寝ても起きても視界が真っ暗なのだろうか
快、俺に何をしてるの?
何がしたいの?
何を考えても快のやることに対して理解ができない
「蘭夢?辛い?」
突然聞こえたその声は快のものだ
辛いとは?
なにが?
「分らない」
「ねぇ蘭夢俺のこと好き?」
「分らない」
好きとか嫌いとかどうでもいいから今この状況から解放してほしい
「は?何がわからない?お前はさっきを俺を好きと言ったよ?なに?もう忘れたの?」
快はさっきよりも怒りのこもった口調で蘭夢に問いかけるが蘭夢はそんなこと知る由もなかった
忘れた?え?なに?俺好きって快に言ったの?
「何が起きてるか分からないよ快、、」
「証拠あるよ」
そう言った快はポケットから録音機を出し、蘭夢の耳元に置いた
"蘭夢好きだよ本当に好き。蘭夢は?"
"好き、だよ"
躊躇しながらも明らかに聞こえる快との会話は俺のものだった
「これで分かったでしょ?」
「...ちがうッ...俺じゃない...」
俺は快のことなんか好きじゃない
証拠まであるというのに自分自身を認めない蘭夢に腹をたてた快は首輪の摩擦で怪我している首に腕を伸ばした
「あ"ッ...」
体が言うことを効かない蘭夢にとって抵抗なんて為す術もない
「いつもいつもいつもいつもいつもいつもどうして俺をおかしくさせるんだよ」
「くるッしぃ...」
性行為をする際に首を絞めてくる快だがその時よりも強く力を込めて蘭夢の首を絞める
すると快は蘭夢にしていた目隠しを外した
「やっぱ、その反抗的な目。更に好きになる」
「がはッ...」
快は蘭夢の首を絞めながら吸い付くようなキスをするが蘭夢は口内に動く快の舌を噛んだ
「い"ッてぇな!いい加減にしろ」
「はぁ...はぁ、いい、加減にするのは快のほうだろ」
蘭夢が快に向かって鋭く睨むが快はその行為を欺くかのように動かない蘭夢の体を強く抱きしめた
なにするんだよ
首絞めたり、ナイフで切りつけたり、殴ったり、薬盛ったり、俺が、嫌なこと全てするくせにどうして抱きしめるんだよ
本当に分らない
こんな奴のことなんてすきじゃないんだよ
むしろ大っ嫌いなんだよ
どうして何度言っても伝わらないのかな
好きなら普通傷つけないはずなのにまるで正反対だ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
29 / 136