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42 熱
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熱い
熱い
体が熱い
怠い
快が学校へ行ってから何時間経っただろうか
することが無く一眠りしたら体が怠くてしょうがない
快早く帰ってこないかな...
──────────────────
とうとう節々まで痛くなりベッドから1歩も動けなくなってしまった
今この状況を心配してくれてるのは猫のゲンキだけ
この部屋への出入りが出来ない田中さんを呼ぶ力もない
風邪を引いたことのない蘭夢は、この病状が何なのか、自分の体の中で何が起きているのかさっぱり分からなかった
「…寒い...」
毛布と掛け布団をかけているのにも関わらず、寒気も止まらない
「...ん...ら...らん?!」
快の声だ
ずっと待ってた声がすぐ目の前で聞こえる
いつもなら、部屋にあるソファで快の帰りを待っている蘭夢なのだが、ベッドへ蹲り、応答のない蘭夢に快が心配をしたのだろう
「ぁ...おかえり...」
目が覚め快の方を見ると俺のおでこに自分のおでこを当てている快
「な...に?」
「熱あるね。完全に。今体温計持ってくるから待っててね」
熱?あぁ、学校の授業で習ったあれね...
風邪ってやつ?
こんな感じなんだ...
快が体温を計ってくれている
さっきまではそんな事を考える余裕が無いくらい辛かったのに今は安心出来る快がいるだけで、風邪が治りそうな気がした
「え、39°9分って高すぎだ。蘭夢いつから具合悪かったの?」
「たぶん快が学校に行ってからだったかも」
「俺が帰ってくるまでよく我慢したね。偉い偉い」
まるで子供をあやすような口調で話す快
すぐ冷却シートで俺のおでこを冷やしてくれた
「快ありがとう」
「分かったからほらちゃんと毛布かけて」
快は顔を見せることなく毛布をかけてくれた
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