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58 誘拐9
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「いたッ...」
『だろうね、これじゃ当分客は付けられないかな』
至るどころに紫色になった痣や切り傷が複数ある
「本当に...こないよね?」
不安でたまらない
怖くて恐ろしい
父親にあったらなんて考えたくない
『大丈夫』
蘭夢はその言葉を信じ一息ついた
安心し、休めていない体は疲れ蘭夢は深い眠りについた
──────
男達が誰かと会話している
聞き覚えのある声
安心する声とは真逆で心拍数が上がり恐怖を募らせる声だ
体をベッドから起こすと、いつもなら分厚く鍵の閉まっているドアは開いていた
腕や首、そして足を見ても鎖が嵌められていない
絶対に逃げられるだろう
しかし、体は動かず逃げても捕まると分かっていたので、た開けっ放しのドアを見つめる事しか出来なかった
「へー意外と逃げないもんだな」
蘭夢の目に映るのは、会いたくなかった父親がいた
なんで?
だってさっき男の人が大丈夫って言って...
どうして?
「どうして...あなたが...?」
『蘭夢くん!ごめんね〜嘘ついたね』
父親の背中から頭をちょこんと出した男がヘラヘラしながら蘭夢を見る
「蘭夢、久々だな」
「来るな!!来るなよ...!!」
父親は躊躇する事なく、蘭夢に近づいてきた
やっぱり分からない
あんなに好きだった父親の顔が見れない
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