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狐
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雪希は宴の場でうとうとし始め、
やがて寝始めた
それを見て皆が
「寝息…可愛いなぁ〜
あと、丸まって寝るのがまた可愛いな!」
銀色の髪に白い着物を着た鶴丸がいう
それを聞いて青い髪に瞳の中に三日月を持っている
三日月は
「はっはっはっ
主の息子の素顔はさぞ美しかろうなぁ〜
どれ、ちょいと拝見を…」
酔っ払っている三日月は
先程念入りに沖田組の刀の二振りに言われたことを忘れていた!
ーいい?主…いや雪希の顔の布を取るような
除けようとしたりしたら…俺らがお仕置きするから
ね?←殺気ー
三日月はそう言われると除けたくなるような奴で…
だからこそ先程沖田組二振りをデロンデロンに酔わせまくったのだ
そして退けようとした瞬間…
ーパシッー
獣耳が付いているような銀色の髪の毛
小狐丸が三日月の手を止めた
「なりませぬ!兄様!
そんなことしようものなら
兄様はまだ顕現したばかり…
あの沖田組のカンスト二振りに
どんな酷いことがされるのか…!!」
一生懸命言う小狐丸に酔っ払っている三日月は
「はっはっはっ
別にあやつらとそこまでふかくはいっておらぬだろう
そんな恐ろしいことあの可愛い顔した二振りが…」
「何言っ…てんのさ…
三日月さん…」
ビクッとその声を聞いて三日月は跳ねた
肩を背後から持たれ、低い声が聞こえる
「俺ら…別にまだ酔ってないんだよね…
前の主強すぎたからさ…」
清光がそう言って酒を持つ
安定も
「ほら…三日月さん
僕達ともっと飲もうよ?(黒笑)」
「ひっ…!!」
そうして引きづられながら連れ去られていった三日月であった
やれやれという顔をしていると
小狐丸の頬にちょんっと指を当てた者がいた
「!?…っと…
なんだ…お主か鳴狐
今日はお供の狐はどうしたのだ?」
顔の下半分をお面のようなもので隠している
銀色の髪の少年がいた
「…お酒を勝手に飲んで寝たから
部屋に寝かせてあげた…」
小さい声だが小狐丸ははっきりと聞こえ、
そうかと返事をした
「あの、主を部屋に寝かそう?
このまま皆の目に晒されてたら
なんか…かわ…いそう」
ーなるほど、先程のことを見て
安全なのがわかったからこそ私に頼むのかー
そう考えると
私がこれをすれば
主、いや雪希様が私に懐いてくれるのでは!!!!?
そう思えば善は急げじゃ!!
「よし、そうするか
鳴狐主の部屋まで案内頼むぞ」
「うん、わかった」
そう言って二人は宴の部屋を後にし
雪希を小狐丸がお姫さま抱っこして
鳴狐が扉を開けたり、灯を持ち部屋へ案内した
安全に主の部屋へつき、
雪希を布団の中に寝かしつけると
二人はほっとし息を深く吐く
ースゥスゥ…スゥスゥー
「しかし…
よく眠っておるな…」
優しい声音で言う小狐丸
それを聞いて
「うん、ちゃんと眠れててよかった…」
鳴狐もほっとしたのか優しい表情だった
その時
「んぅ…あ、れ…こ…こ、へや?」
雪希がぼーっとしながら目を覚ました
「はい、雪希様
この小狐丸と鳴狐で雪希様をあそこから運びましたゆえ」
「あそこで眠るのもなんだか嫌かなって…」
そう二人が言うと
顔の布を除け応える
月明かりに照らされる瞳は
太陽の光に照らされた瞳とは少し異なる美しさがあった
二人は魅入られる
それも知らぬ雪希は
「あり…と、
こ、…ぎつね 、、ま、る…
な、き…ぎ、つね、、、」
そう言って二人に抱きつく雪希
それをされた二人は顔を赤くする
「ふわふわ…する…
どう、ぶつの…毛み…い…」
小狐丸の髪の毛を触り、鳴狐の髪の毛を 触りながらいう雪希
それに応えるように二人は雪希の背中に腕を回す
「雪希様の毛並みもとてもいいですよ…」
「うん…とても、綺麗だよ」
二人の温もりに包まれた雪希はまた寝始めた
寝静まった後二人は主、雪希の部屋を後にした
「…のう、鳴狐や」
「…何?」
「雪希様は、まだ刀剣男士達には素顔は
見せぬようにせねばな」
小狐丸は黒い表情となる
鳴狐も同様であった
無数の痣の痕と傷口
腕を少しでもまくればもっと色の濃い痣があった
あの儚く、優しく微笑む、
美しき子にあそこまで傷をつけた者を
この世に生まれできたことを後悔するまでの呪いを
かけんばかりの殺気に満ち溢れていた
しかしもう、その相手は清光と安定が
殺してしまったのだ
「…私たちも…」
「…行けばよかったね。」
「…まあ、多分あの傷などがあるゆえ、
あの二振りは顔を見せるのを避けたのだろうな…」
「…確かに…
けど、他にも隠す意味が…あるのが
僕達は分かったね(クスッ)」
二人はそう言いながら自室へと戻っていった
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