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~回想・出逢い~
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─────キーンコーンカーンコーン…
ふと、鐘の音が聞こえてキーボードを叩いてた手を止めて時計を見ると、もうすぐ5時といったところ。
もうこんな時間になってたのか…。
集中してたから気づかなかった。生物室内を見渡すと薄暗い。
下書きに保存してパソコンを終了する。
ずっと座って作業してたから肩や背中はバキバキ…ぐーと伸ばしたり回してほぐす。
僕が教師になって数年…担任になって1年。
クラスを受け持つようになって1年、まともに疲れが取れない。
歳のせいってのもあるかもしれないけど、忙しいから寝不足なのもあるし…クラスを持つ責任みたいなのがあって心も疲れてるかも。
僕は小さい頃から人見知りがすごくて臆病だった。
引っ込み思案だから友達なんていなかったし、好きだった生物や動物がいたから友達なんて必要なかった。
将来は生物に関わることだけできればいいって……。
でも、大人になってそれでいいのかな…って思ったら変わりたいなって思った。
単純だけど。
それから大好きな生物に関わってと人と接することの出来る教師を目指して頑張った。
無事に教員になって高校の生物の教師になれた時は嬉しかった。
僕が赴任したのは田舎の高校。
ろくに人と話したことのない僕には10代の子供達と接することは大変で…。
生徒の顔色を伺って話すのは緊張するし教師としての仕事もある。沢山のプレッシャーがあって全体がボロボロになりかけた。
やっぱり無理だった…苦しい…やめたいって気持ちでいっぱいで。でも臆病だから逃げ出す勇気もなかった。
同じ教師の人達とは、仕事だけの関係だけだから話せかなった。
誰にも言えなくて…吐き出したくて。
どうすればいいのかわからなくて。
その1年後、彼は来た。
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