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「じゃあね。」
「ばいばい廣川!!!」「さようなら。」
廣川と僕らの駅は1つ違いだった。
思ったより近い…
そんなことを思っていると凛が大きな瞳を見開いて僕の顔を覗き込んだ
「あーかーね。なんか今日元気ないね」
「え、そう?」
「うん。俺と廣川のこと避けてるみたい。」
「それは…」
その通りだった。
凛と廣川くんが一緒にいると、勝手に一人になったような気になってふたりを遠ざけてしまう。
これが、悲しいのか、寂しいのか…
「廣川のことなんかまーーだくん付けだし、敬語だし。」
「だってそれは…」
緊張してしまうから。
「…廣川が嫌いなら僕は茜に着いていくけど、そうじゃないならもっと近くに来いよ。」
廣川くんの…近くに。
凛と笑い合っている廣川くんになんて、近付きたくなかった。
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