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第16話
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王様…。王様…。助けて…僕を、僕をどうか許して…。
僕は君のこと、ずっと前から…
王様はその不思議な声で、すぐに目を覚ましました。そして、すっと立ち上がると再び馬に乗り、街外れの監獄に走りました。
監獄に着くと、ちょうど日の昇るところでした。
6日目の朝です。王様は監獄の門番に会議をしている部屋を教えるよう、すごい剣幕で迫りました。突然、完全武装で現れた王様に門番は驚き、会議をしている部屋をあっさり教えました。
階段を駆け上り、長い廊下を走り抜け、王様は会議をしている部屋に突っ込みました。それはまるで怒り狂う闘牛のようでした。これには部屋の入り口を警備する兵士達も驚きでした。何より突然のことだったので、兵士達は誰も動けませんでした。
会議に参加していた人達も驚きでした。確かに、大臣に王様への伝令を頼んだのは彼らでしたが、まさかこんなに早く、しかも完全武装で王様が来るとは思いもよらなかったのです。
王様は彼らに、すぐに「或る人」を解放するよう命じました。しかし彼らは
それはできません。
の一点張りでした。しかし王様も負けません。
ならせめて「或る人」に会わせてくれ!頼む!
この通りだ!頼む!
王様は彼らに土下座をして頼みました。
王様にいつまでも土下座をさせるわけにはいきません。彼らは王様を「或る人」のところに案内しました。
「或る人」と王様は実に1年以上ぶりに再会しました。
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