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左様
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奴らが死ねっていうのは明確な理由がある訳じゃないだろう。ただこの世界から僕が消えて欲しいだけである。
それならいっそ、望み通りに死んでもいいのかもしれない。
帰り道、ずっと帰路を急ぎながら考えていた。こんな生活が続くなら死んで仕舞えばいいと。家に着いた時は大分前にホームセンターで購入したロープを探した。序でにカッターも探した。それらは全てベッドの下の奥の方に置いてある袋の中に入っていた。
ドアノブにロープを掛け、上手い具合にドアに寄り添う。そして、輪っかを首にかける。これで完璧だ。死ねきれなかったらカッターで首を切ればいい。
そういえば、遺書も何も書いていなかった。これと言って書くことはないが、いじめられていたことは書いておけばよかった。
このまま僕が死んで、あとは何事もなく時間が過ぎていく。僕が死んでも世界の時計は止まらないし、地球の自転も止まらない。
誰かの植木の花が枯れるわけじゃないし、誰かのインコが飛んでいくわけでもない。
僕は、自分だけの時間を止めるだけだ。
それが、僕の人生だ。
よし、行こう。
さよならしよう。
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