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白壁
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「ここどこ…」
「千明…!!あなた、、なんでこんなこと…」
「お姉ちゃん…?と高山さん」
白い部屋の中、横で姉と姉の旦那さんが僕を見ていた。
姉はずっと僕の名前を呼んで
わんわん泣きながらギュッと手を握った。
「千明くん、なんであんな状態にまで…」
あ、そっか。いじめられてるのは学校内でしか知る人いないからか。
「千明、、ほんともう!!あなたが死んだら私も死ぬから!!!」
「おね、ちゃ」
うまく喋れないし、口にあるやつが邪魔でモゴモゴしている。
ひっそりと死ねばよかったな。
帰り道はただあのロープしか頭になかった。
今度は山の湖まで行こう。それか、山の木々にぶら下がるか。誰もいないところで死のう、そうしよう。
「千明…起きてよ」
起きてるって、お姉ちゃん。
「おい、千紗!!千明くん、目が開いてるぞ!」
高山さんも泣いている。
「!!!千明!!よかった!!!!本当に良かった!!!」
。
ねえ、僕は本当に死んだ方がいいのかな。
どんなに死にたくても、
死なない方がいいのかな。
お姉ちゃんを泣かせなくないけど、
死にたいけど、生きていた方がいいのかな。
「千明…退院したら、お姉ちゃんの家で暮らそう。高校もやめよう。何もかも、初めからやり直そう、ね。」
何かをやり直せることできる。
そんなの初めて。
「そう…したい」
一粒の涙が頬を通って落ちていった。
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