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監獄のカーニバル 2
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その次の日。
男は再びバス停に足を運んだ。
少年もまた、緊張した面持ちで男を待っていた。
「…あっ、あの!」
「…」
「お話、いいですか」
男は頷いた。
「どうして、僕を、見てるんですか…毎日」
「…」
男は少年を愛しく思った。
コイツは、たべものじゃない。
「…答えてください」
「…嫌なら………やめるよ…」
本当に男が答えるとは思わなかった少年は少し驚いた。
少し遅れて、男の言葉を理解して、
なんで僕を見てるのかって、聞いているんです。
そう言おうとした時には、もう男はいなかった。
あの男は何者だったんだろう…
その少年の疑問は直後解決することになる。
【食人鬼A 探しています
・血の付いた灰色のパーカー
・髪はところどころ抜けている
・170cmくらい
・細身 】
男は、指名手配されていたのだ。
「…ッ!?」
汚れた、彼のパーカー…
身長は至って普通だったので、きっと170cmほどだ…
髪も、体格も、彼だ。
写真はないが、少年は確信した。
ガチガチと歯が鳴る
少年は一刻も早くここから逃げ出したい。
髪が乱れて前が見えなくなるのも構わず、とにかく走った。
走って、走って、あの男の顔を忘れるまで走り続けた。
止まった時には、月が辺りを照らしていた
「はぁっ、はぁっ、ゲホッゲホッ…」
そこは知らない場所だったが、少し歩いているとそこは最寄り駅から二駅離れたところであることがわかった。
電車で家に帰り家に着くと少年は今までの恐怖からの疲労で、ベッドに倒れ込むなり眠りについた。
それからしばらくの間、男が少年の前に姿を現すことはなかった。
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