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章優視点
「え?めんどくさい?」
「…はい……。」
はぁ、またこの子はよく分からないところでネガティヴみたいになってるな。
朝ご飯を食べている途中、急に幸仁が嫌いにならないでくださいとか言うから、何のことかと思って焦ったがいつもの幸仁の、自分はダメなんですモードに入っているようだ。
「どうしてめんどくさいの?」
「え……だって、いつだって早く起こすしダラダラした生活の方が好きなんじゃ…と思って」
あー…それはある。←
でもまぁ、幸仁が規則正しいおかげで変な生活リズムにもなってないし眠い時はお昼寝できるし特に支障はないのだが…。
「俺、少しマイペースなところあるから昔から自分の好きな時間に寝て、自分の好きな時間に起きるってしてたんだけどさ」
「ぁ……うぅ…」
「幸仁は思っていたよりもきっちりしててしっかり者だったから始めの頃どうしようかと思ってた」
「すみません…」
「でも、ダラダラしてた時より幸仁と暮らし始めてからなんか生きてるんだなぁって思うようになった」
昔は目が覚めても、両親は仕事に行っていたり兄は学校に行っていたりでいつも暇で今が何時なのかも分からなくて毎日が暇で、毎日がつまらなくて…。
皆に諦められてて、自由過ぎて逆に凄く窮屈(きゅうくつ)で居心地が悪かった。
「ダラダラしていた時よりも幸仁と暮らしてから俺は幸せって感じる」
「めんどくさいのに…?」
「めんどくさくないよ、いつもありがとう幸仁」
幸仁が小さい時から少し思っていたが、この子は少し神経質だ、そして行動力があって綺麗好き。
小学生だった幸仁を部屋にあげた時、部屋の片付けをしてもいいかと言われて凄く呆気にとられた事を思い出す。
この家でも、いつも掃除をしているから恐らく凄く綺麗なんだろう。
目が見えない俺はよく物を倒したり、知らないうちに部屋を汚してしまう事があるが気づいたらそれも綺麗にされてて幸仁はちょっとした事でもすぐに行動する。
「しっかり者だよね、幸仁は」
「ただのめんどくさいやつですよ…」
「そんな幸仁が好き」
「……〜っ///ど、どうも」
思えばあの時、すでに俺は幸仁の事を好きになっていたのかもしれないな…。
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