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21時………
もうそろそろ帰りたいんだけど…。
ちょうど小林も席を外してるし勝手に帰っていいかな…?
「ね~木下」
「え、何」
「恋人いるって本当?」
「え、あ…うん」
「うわ~まじかww」
帰ろうとした俺に5人ほどに声をかけられた。こいつら本気で知らない…。
多分俺のクラスとは違うクラスの奴らだ。そんな奴らが俺に一体何の用だよ…。
「ねぇ、これからカラオケ行かない?」
「行かない」
「即答かよwお前嫌われてんじゃねーの?」
「俺もう帰るから」
「せっかくなんだし、もっと遊べばいいじゃん?クラス違って話せなかったから今日楽しみにしてたんだぜ?」
そんなの知らないよ…俺はそもそも人と話すのが嫌いなんだよ。
周りを囲まれて帰るに帰れない…なんかこいつらちょっと怖い。もしかして本当に殺されたりしないよな…。
「俺ら木下くんと仲良くしたいんだよね~」
「俺はする気ない、どいてよ」
「うわ、こわww睨んでても可愛い顔してるよな」
酒臭い…こいつらちょっと酔ってんな…、酔っ払いってめんどくさいやつじゃん…最悪。
逃げようとすると腕を掴まれて、振り払おうとしてもまた違うやつが掴んできて逃げれない....
「うわーーーー、お前らだけ木下を独占する気かーーー!!」
「なっ?!」
「なんだと!!ずるいぞお前ら!!」
「野郎ども、連れてけーい!」
「え、え…?」
席を外していた小林が戻ってきて大声で叫ぶとこれまた知らない奴ら何人かが俺を囲んでいた奴らを連れて行く。
「すげーだろ、あれ''木下見守りの会''だぜ?」
「…は?」
「木下のファンクラブみたいなもん、大丈夫か?なんかされた?」
「いや特に…」
「そか、危なかったな!俺に感謝しろ!」
俺にファンクラブってなんだ…ってかあいつら誰だ…。誰かも知らない奴らが誰かも知らない奴らに連れて行かれて頭がついていけないんだけど…。
でも正直怖かったし小林がいてくれて助かった。こんな事あるのか…打ち上げとかって…もう絶対行きたくない…。
「ありがと…小林」
「え」
「へ?」
「お前、案外可愛いなwww」
「は?」
訳のわからない小林はもうどうでもいいや、時間も時間だから結局何も食べなかったけど帰らせてもらうことにした。
店を出る途中で何人かにLINEを聞かれたがやってないと嘘をついて軽く挨拶をして俺は外に出る。
車に乗れば1人の空間でなんだかとても落ち着く。
はぁーーー……もう嫌だ…早く帰りたい…。
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