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「綾斗ー待ってぇー」
俺が部室を出てからすぐに旭さんが追いかけてきた
「どうしました?」
俺は立ち止まり旭さんを待つ
と言ってもゆっくりとしか歩けない俺は大した距離を歩いていないので旭さんは一呼吸するくらいには俺の隣にきた
俺は旭さんと一緒に体育館に向かう
「いや、怒っていたみたいだったから」
「あー別に怒ってはいないですよ」
「そうかー。あいつらほらすぐ調子に乗るから」
「ふっ。なんか、旭さんがフォローしてるのって変な感じですね。そう言うのは大地さんの仕事って感じしてましたから」
「まーなー。でも今大地。あの4人に掛かりっきりになってるし、スガもあんな事言っちゃった手前、綾斗に話しかけ辛いだろうから」
「いい力関係ですね。3年生」
「そういってもらえるとありがたいよ。俺さ、」
旭さんは自分の昔話を始めた
と言ってもこの数ヶ月で起きたことだ
自分が逃げたこと
それを大地さんもスガさんも許してくれたこと
日向と影山がブロックの前の道を切り開いてくれたこと
俺がいなかった時の春からの出来事
「このチームならいける気がするんだ全国へ。そりゃー青城に伊達工。白鳥沢。倒さなくちゃいけない敵は山ほどいるけど、それでもこのチームでならいけるとおもうんだ」
「それは奇遇ですね。俺もです」
あーほんとこのチームは
「俺、準備した者にのみチャンスは訪れるって思っているんです。実際、俺がまだ現役で試合してた時もそうだったので。だから、きっと、烏野のチャンスを掴んだのは今の3年生が準備を怠らなかったからだって思うんです。だから、次の年にいいリベロがそしてその次の年にどちらが欠けても駄目な変人コンビ。俺はその断片を見ているに過ぎないんですが、ホント個々の足りない所を補い合えるいいチームだと思います」
「俺もそう思うよ。俺たちは足りない所だらけだけど補い合える。けど、補い合うだけじゃ駄目なんだ。下から圧倒的な成長を見せる日向にだけに補ってもらってばっかりじゃ駄目なんだ」
「今の日向が聞いたら、大喜びしちゃいますね。エースにそんなこと言われるなんてーって」
「そうかな」
旭さんは照れたように頬を掻く
「はい」
丁度体育館の前に来た時、旭さんが急に立ち止まった
「旭さん?」
「でも。さっきの話、準備を怠らなかったから西谷と日向、影山が来たって言ったけど俺からすれば、綾斗もその1人なんだけどな」
「くっ、反則ですよ。旭さんそういうの」
「え?あっ、あ、ごめん」
ごめんって
俺の言葉にあわてる旭さんはいつもの旭さんでなんだか安心というか、さっきまでの旭さんはどこに行ったんだ
「おい!ひげちょこ!! なに抜け駆けしようとしてんだよ!」
そこに大地さんの声がした
振り返れば全員がそこにいた
「そーすよ!旭さんっ!」
続いて、夕
「てか、綾斗さん油断しすぎデショ」
「だね。綾斗は警戒心なさすぎ」
え?俺、蛍と力になんか怒られてる?
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