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第3体育館組みの目論見
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side 月島蛍
自主練も終わり夕食に向かう前に荷物を置きに黒尾さんたちと教室に向かう
烏野の教室に入る前に綾斗さんの声が聞こえた
それを聞いてみんながこそこそと話し始める
「なぁなぁツッキー、田所綾斗は誰と話しているんだ?」
「木兎さん、ツッキーって呼ぶのやめて下さい。多分、青城の及川さんじゃないですかね」
「誰だそれ」
木兎さんの問いはご尤も、青城だって県内で有名でも県外に出れば無名
そう考えれば烏野と大差ないのかもしれない
「白鳥沢と試合するには倒さないといけない相手・・・ですかね」
「へぇ。で、なんで綾斗はその及川さんと通話してるのかなー?」
若干青筋を立てている黒尾さんが僕に問い詰めてきた
「僕が知りませんよ。そもそもいつから知り合いなのかも知らないですし」
僕は荷物を置くのを諦め歩き始めた
というよりここに居たくなかった
歩き始めると後ろからぴょこぴょこと顔を覗こうと木兎さんが左右交互からみえうざったい
「あ、ツッキーもしかしてやきもち焼いてるー?」
僕の気持ちを言い当てる所も
「木兎さん静かにしてください。田所さんにばれます」
大きめの声を出した木兎さんを赤葦さんが注意しても空知らぬ顔でなぁなぁと僕に言ってくる木兎さん
本当にうざったい
「ま、なんにしてもありゃぁ只ならぬ感じだな」
木兎さんの隣を歩く黒尾さんが腕組みをしながらさっきよりは幾分かましな声でそう言う
「と言うと?」
「バカだなぁ木兎」
「なっ馬鹿って言った方が馬鹿なんだぞっ!」
「いくつですか木兎さん」
いつものやり取りに呆れた赤葦さんが突っ込みを入れていたが僕はそれにすら乗る気分じゃなかった
話しは黒尾さんと木兎さんで進む
「例えば、みんなに秘密にしていた事が言ってもないのにばれていて『きゅんっ』って奴だな」
「隠している事ってなんだよ」
木兎さんがまた僕のほうを見るので綾斗さんが隠してるだろう事を上げた
といっても1つしかないが、多分これであっているだろう
「大方、怪我の悪化じゃないですかね。そんなん、みんなにばれてるって言うのに」
「はぁ?綾斗、怪我悪化してんのか!?」
黒尾さんが僕の顔を覗いてくる
僕はこくりと首を動かしておく
「まぁ本人は隠してるつもりなんでしょうケド。歩き方や仕草。声や顔色にあの人全部出ますし、烏野でそれに気がつかないようなのは変人コンビくらいじゃないですかね」
「こわっ烏野こわっ」
「そんな黒尾さん褒めないで下さいよー」
「褒めてねぇーよ」
いつかのお返しとばかりに笑顔で答えるとそれに気がついて黒尾さんがむっとした顔をしたので僕は少し優越感を覚えた
「冗談はさておいて、このままじゃ不味いんじゃないですかね」
「だな。俺にいい考えがある」
赤葦さんの言葉にニヒルに笑ってそう返した黒尾さんをみて何かよくない事を思いついたのは察しが着いた
けど、綾斗さんが悪いんですからね
僕らにばれないとか隠しとおせると思っているのがそもそも間違いなんだと
その身を持って知ってもらうために僕はこの話しにのる事にした
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