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烏野の連中が帰る時間になった
俺は立花さんが迎えに来てくれるのもうしばらく待つ事になる
バスの前で出発を待っていると、荷物を詰め終わった夕がバスに乗る前に俺の前に現れた
「じゃ、綾斗!ちゃんと治して来いよ!」
「おー、夕もトスもっとうまくなれよ」
「おうッ!まかせろ!」
ニカッと笑った夕は親指を立てた
その後ろに田中が立つ
「綾斗!帰ってきたらインナースパイクぜってー手伝えよ!」
びしっと人差し指を立てる田中に思わず笑った
「分かってるよ田中。その前に100M競走な!ぜってぇ俺が勝つから」
俺も田中のマネをして人差し指を立てる
「綾斗にこの俺様が負けるわけがない!」
「余裕をかませるのも今うちと思え!」
ニッシッシッと2人で笑う
「はいはい。田中も西谷もいい加減バスに乗れー。置いてかれるぞ」
ソイソイコンビと馬鹿なやり取りを力に止められる
2人の首根っこを掴む力に俺は声をかけた
「じゃーな、力。ソイソイコンビ任せた」
「はは、努力するよ」
力を押すように力の後ろから日向が現れる
「綾斗さん!」
「ん?どうした?日向」
勢いよく俺を呼ぶ日向を不思議に思い俺は首をかしげた
日向は勢いそのままに言葉を繋ぐ
「次会うまでに絶対トス上げたくなるようなスパイカーになります!その時は俺にもトス上げてください!」
俺は鼻息を荒くして言う日向に驚いた
そして、そう言ってもらえる事が嬉しかった
「おう。でも、俺も当面の目標は影山から正セッターを奪取する事だからなー。その前にはスガさんもいるし。日向にトス上げるのはかなり先になりそうだ」
ニッと笑った後、俺は少し日向に顔を近づけ真剣な顔をする
「でも、その時お前が本当にトスを上げたくなるようなスパイカーになってたら俺も成長出来たって事だからな。楽しみにしてる」
「?、はいっ!」
日向は首を傾げそのあとやたらと大きな声で返事をした
もし、日向に俺がトスを上げたくなったらその時は俺が成長し、そして過去を克服したと言う事
Uー15、世界大会。
小さくて強い選手だった
そう、日向のような
あまり合わせた事のない選手で情報がなかった
彼の攻撃が読めず、攻撃はグダグダ
お互いに負の連鎖を断ち切れず負けた
苦い過去は今でも俺に付きまとっている
「綾斗さんッ!!!」
追想していると目の前に影山のどアップがあった
「おわぁっ影山。どうした?」
てか、日向どこいった
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