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裸の少年。
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最初は腰あたりまである髪や、細身の体、色の白さから女の子かとも思ったが、真っ裸だったので、下が見えたのだ。
ちょっとショックを受けた。
裸の少年を目の前にして気が動転しているのか、俺は手を差し出したまま動けずにいると、彼は立ち上がり手に力を込めた。
で、デカイ…。
倒れていたので気づかなかったが、俺が182センチとなかなかにデカイ方なのだが、彼もまた、俺より少し低い程度。
180あるかないかくらいだろうか。
ともかく、顔が目の前にあるのには驚いた。
もっと小さいかと思った…。
間近でみると驚く程綺麗な顔をしていて、これは本当に裸じゃなきゃ女の子だと思ってしまうなというほど。
手を握られてテンパりながら俺がそんなことを考えていると…。
「助けて下さい!」
突然の事に、持っていた伝票を落としそうになった…。
とりあえず訳を聞こうと、彼をその場に待たせ、急いで先輩に伝票を渡しに行った。
「遅かったな。なんかあったのか?」
「い、いえ!すいません!」
「ん、お疲れさん」
適当に言い逃れると、先輩の乗るトラックを見送り、階段を駆け上がった。
少し古いのか、急ぐとカンカンと音が響く。
彼は、素直にそこに立っていたが、その格好でずっと外にはいられない。
「とりあえず、中に入らない?」
だが、すぐに首を横に振られた。
「どうして?」
何をどう聞いても、首を横に振るだけで答えようとしない。
困った…。
だがしかし、その格好のままでは俺の家にも連れていけない。
「じゃあ、話しは俺の家で聞かせて。だから、なんでもいいから服を来てください」
半ば懇願のように頭を下げると、少し考えた後に彼は頷き部屋へ戻った。
が、すぐにドアが開く。
「帰ったりしないよ」
なんだか、よく分からないけど、きっと大変なものに首を突っ込んでしまったような気がする…。
待ってる間、もう日が落ちきりそうな空をカラスが飛んで、俺をバカにするようにカァカァと鳴いた。
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