アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
息をする少年。ー梓の場合ー
-
…どうしよう。
さっきとは違う、胸が締め付けられて泣きそうになる。
浩太さんを怒らせてしまった。
浩太さんがお風呂から上がる頃、服を脱いでベットに座って待っていた僕は、お風呂から出た浩太さんを見て決意を固めた。
意を決して浩太さんに抱きつく。
温かくて、大きい。
何だか、自分の体もあったかくなる気がした。
「ど、どうしたの?」
浩太さんは少し驚いて、背中をポンポンと優しく叩きながら問いかけてくる。
「僕、は…」
僕は、浩太さんにたくさんのことをしてもらって、嬉しくて、あったかくて。
浩太さんにもそれを感じて欲しくて。
何もできずにここにいる僕に、ここに居ていいって言ってくれたこと、嬉しかったから。
何もできないの嫌だから、少しでも、浩太さんに喜んでもらえることしたい。
僕は、叔父さんにしたようにそっとしゃがみチャックに口を近づけた…。
「……っ!?ちょ、ちょちょちょ、ま、待って!梓っ!」
浩太さんはしゃがみ込み僕と頭の高さが同じくらいになると、僕の肩を掴んで引き剥がすように押し退けた。
え…?
何だろう…。
胸が痛い…。
浩太さん、怒ってる…?
僕、浩太さんを怒らせた…?
なんで…?
分からない。
…なんで…?
「何、何で?なんでそうなんの!?」
いつもより少し語尾の強い言葉にビクッと肩が震える。
ど、どうしよう…。
僕、怒らせたかったわけじゃないのに…。
ど、しよ…。
いっぱいいっぱいになっている僕を見て浩太さんは優しくてを握る。
それだけで、少し心が落ち着く。
怒ってるのに、こんな時まで僕に優しくしてくれる…。
僕は、ゆっくりと、自分に落ち着けと言い聞かせながら浩太さんに自分の思っていることを話した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
20 / 87