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愛らしい少年。ー梓の場合ー
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お風呂から上がると、何やらまた浩太さんは考え事をしているらしく、僕に気づく様子はない。
僕は、さみしくなって名前を呼ぶ。
「浩太さん?」
ハッとしたように僕を見ると、いつものように笑って手招きをした。
呼ばれるがままに浩太さんの前に座ると、浩太さんはわしゃわしゃとタオルで僕の髪の毛を拭きだす。
「なあ、梓、今度の日曜お前の洋服を買いに行こうと思って、一緒に行かないか?」
ポツリと浩太さんが言葉を発すると、僕の様子を伺うように少し前のめりになって、ちょっと顔が近くなるのが、背中で感じる。
「…っ!い、行く!行きますっ!」
髪を拭いている途中、ばっと勢いよく振り返ると、その勢いで髪についた水滴が浩太さんの顔に飛んだ。
「冷たっ」
「あ、すみませ…っ」
つい、興奮してしまい、申し訳なさでいっぱいいっぱいになりながら謝っていると、大丈夫といって頭を撫でてくれた。
買い物…。
浩太さんと…一緒…。
何だかそれって…デート、みたい…。
自分で考えて恥ずかしくなった。
すると、無性に浩太さんにくっつきたくて、思わず首に腕を回して抱きしめる。
ぎゅっと抱きしめても、何か物足りなくて、それがなんなのか分からずにモヤモヤしていると、浩太さんにそろそろ寝ようかと言われた。
名残惜しそうに腕を解く。
じゃあ、せめて…。
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