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記憶の少年。
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あれから2週間が経つ。
ボーッとしながら、あの日渡せなかった指輪をコロコロと転がしていた。
梓…。
まさか自分が彼にこれほどの思いを抱くなんて、考えてもみなかった。
今、梓はどうしているだろう…。
叔父さんと上手くやっているだろうか。
……初めて会った時の梓を思い返す。
綺麗な白い肌にあった無数の痣や痕。
駅であった梓の叔父を思い返す。
あの優しそうな瞳。
自分の中で全く結びつくことが出来ないでいる。
…会いに行ってもいいだろうか。
少しだけ…。
少しだけでいい。
梓の顔が見たい。
梓の声が聞きたい。
気付くと、体は正直で、すでに指輪をズボンのポケットにしまうと乱暴にスニーカーを履いて家から飛び出していた。
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