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シクラメン。
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入学式から数日が経ち、僕はついに大学生になった。
高校よりも大きな学校、そこに通う個性豊かな生徒達。
何もかもが新しくて、ドキドキする。
浩太さんは今年で大学4年生だから、僕は1年しか学校で浩太さんと過ごせないことになるけど、それでも、浩太さんと少しでも一緒に過ごせるのならいいやって思える。
それに、家に帰っても会えるし。
そんなことを思いながら、大きな講堂での講義中、僕は待ちきれずにちらちらと時計を盗み見ていた。
毎日僕は浩太さんとお昼を食べている。
前は浩太さんが大学に行っている間、浩太さんの用意してくれたご飯を食べていたり、僕も学校に行っていたりと、日曜日くらいしか一緒にお昼を食べられる時間がなかったが、同じ学校に入った今、こうやって毎日コウタさんとお昼を一緒に食べることができるのだ。
あと一分…。
カチッと時計の針が動くと、教授は腕時計を見るなり、今日はここまでと授業を終えた。
あの教授、5分前に終わらせてくれるから好きだ。
皆がガヤガヤと講堂を後にする中、僕も急いで荷物をまとめて待ち合わせ場所に向かった。
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