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雫と明日
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家から離れ、とりあえず駅に向かう。
…明日も学校だし、学校近くのホテルに泊まるかな…
そう思いいつも通りの電車に乗って降りる。
どこにしようかとフラフラと道中を歩く。
「五條くん…?」
振り向くとその声は浅原。
1人で出かけているのか周りには誰もいない。
私服ということは家がこの近くなのだろう。
「何その荷物?」
まるで家出をしてきたかのように、俺は荷物を持っていたため怪しまれても当然のよう。
確かにさっきから多少見られていたのかもしれない。
まぁ…どうでもいいけど。
「あー…今日外泊するんだ。」
「そうなんだ。…五條くん時間あるなら少し話さない?」
「分かった。」
時間がないわけじゃなかったから、浅原と話をすることに。
近くにあった小さなカフェに入る。
今には珍しい古いテイストのお店だった。
俺はコーヒー、浅原はココアを頼んだ。
「五條くんすごい…ブラックコーヒー飲めるんだ…」
苦そーと俺がコーヒーを口にする度に言ってくる浅原は少し幼く見えた。
「…で、なんで俺を話に誘った?」
「えっ、あ、暇だったし、少し話ししたいなーって…」
明らかに動揺したのが分かる。
浅原はきっと俺と真桜の事を聞きたいのだ。
だけど聞きにくいとでも思ってるのだろう。
「ふーん…」
それを察しても俺からは言わない。
そんなに聞きたいなら自分から言えばいい。
…結局お店に滞在して30分以上。
いつになっても関係のないような話をぎくしゃくと続けてくる。
はぁー…とため息をついたのも何回目か。
「五條くん…!」
やっとかよ、そう思って顔をあげた。
「今日うちに泊まりに来ませんか?」
「は…?」
顔を逸らす浅原に
俺はまた1つため息をついた。
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