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ソファへもたれて項垂れると大きくため息をつくと藍川さん。
…もしかしてさっきの電話の相手って。
「うちの上司ですか…?」
「…うん。小波くんからも言っておいてくれないかな、諦めてって。」
「藍川さん担当の俺が言ったらそれこそ終わりだと思うんですけど…」
それもそうだね、と言うとクスクスと笑った。
さっきは少し雰囲気が違ったのにもう戻ってる。
吉田さんはすぐに人を切るのに藍川さんに関しては諦めが悪いらしい。
…確かデビュー当時からの付き合いだって言ってたっけ。
「小波くん、今日は解散にしようか。」
「え?…あぁ、そうですね。もう夜ですし。」
「休日なのに一日付き合ってくれてありがとう。おかげで楽しかったよ。」
「俺も…いきなり押しかけてすみません。色々、と…」
そこでふと昨日のことを思い出してボ、と顔が熱くなる。
…昨日の今日なのに普通に話してしまった。
チラリと藍川さんを見ると「どうしたの?」と言って不思議そうに首をかしげている。
この人、本当に感情が読めない。
「いえ、なんでも…」
「そう?また月曜日来てくれるんだよね。楽しみに待ってるよ。」
「はい。俺も楽しみにしてます。」
「着替えておいで、部屋の前で待ってるから。」
そう言うと藍川さんがニッコリと笑う。
あぁどうか月曜日も また貴方の笑顔を見ていたい。
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