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ろくに噛みもせず、ほぼ丸呑みで食事を終えた春平。
その横でゆきは1/3ほど残し口をモゴモゴさせていた。
「こら、ゆき。きちんと全部食べなさい。昨日なんて言って残したか覚えてるよね?」
「あ…明日は全部食べるから…って言いました…」
「じゃああと少し、頑張って食べなさい。ゆきのお皿洗ったら春平くんとお話ししたいから」
「うう…お腹いっぱい…」
水月はゆきの頭をポンと撫でると、キッチンの方へ消えてゆく。
相当小食なのか、涙目になりながら小さい一口で再び食べ始める。
春平は水月が自分と話したいと言っていたのを思い出し、ゆきに小声で
「お前が全部食ったフリしろよ!」
と言い、皿を口元まで持っていき一口で平らげた。
「春平くん…ありがとう!」
「いいってことよ。ほら、さっさと皿持っていきな」
「うん!」
そのままゆきはパタパタと走り、水月のところへ食器を持って行った。
すぐにキッチンから出てきて、満面の笑みで部屋を出ていく。
「ここで待ってたら…水月さんと話せんのか…?」
いまこの空間にいるのは春平と水月だけ。
どうしても2人で話したい春平は、テーブルに突っ伏して寝たフリ作戦を決行した。
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